マイクロソフト流“仕事術” 限られた時間で効率的に働くコツ、教えてください!柔軟な働き方と生産性をどう両立?

時間、場所に縛られず働けるリモートワークと、従業員が対面で会話しながら仕事ができるオフィスワーク。どちらが良いか片方に決めてしまうのは今の時代に適さない?では、“柔軟な働き方”を実現する最先端企業では、どのようなワークスタイルが根付いているのだろうか。日本マイクロソフトに聞いた。

» 2021年12月22日 10時00分 公開
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 リモートワークとオフィスワークどちらで働くか、それは正誤を問うようなものではない。時間と場所に縛られないリモートワークと、連携力を高めやすいオフィスワーク、両方のメリットを享受してビジネスを進める――コロナ感染拡大がひとまず落ち着いてきた今こそ、企業はハイブリッドワーク実現に向け動き出すタイミングといえるだろう。

 とはいえ、オフィスワークが当たり前だった企業にとっては、そのメリットや定着方法は不透明な部分も多いはずだ。そこで本記事では、10年以上も前からハイブリッドワークが定着していたという、日本マイクロソフトの働き方にフォーカス。同社ならではの「限られた時間で効率良く仕事をこなすコツ」を聞くことで、柔軟な働き方に不可欠なICTツール利活用の重要性が見えてきた。

年月をかけ醸成してきた、「家族との時間」に重きを置くカルチャー

 そもそも、日本マイクロソフトではどのような働き方が推奨されてきたのだろうか。入社19年目だという橋本美英さん(デバイスパートナー ソリューション事業本部 マーケティング戦略本部 本部長)にその歩みを聞いてみると、「以前より『家族との時間を大切にしながら働く』ことを後押しする風土があった」と話す。

 「例えば、当社には『ワーキング ペアレンツ コミュニティー』があります。これは、パパママ社員が意見交換をしたり、情報共有をしたりする集いです。こういった活動を通して、育児休暇や介護休暇はしっかり取得する、そして在宅勤務で家族との時間を作り出すというカルチャーが、年月をかけて醸成されてきたように思います」

 在宅勤務の制度が導入されたのは2007年。当時はIT企業の中でも珍しい取り組みであり、同社でもそれは例外ではなかった。しかし、社員自ら“当たり前の働き方”を塗り替えていくことで、ママ社員だけではなく、パパ社員も在宅勤務を積極的に利用するように。16年5月には在宅勤務制度からテレワーク勤務制度に変更され、ワークスタイル変革が加速した。

 橋本さんも高校生と小学生の子を持つ母として、コミュニティーではコアメンバーの一人。子供を出産するまでは「毎日のように残業していた」(橋本さん)というが、コロナ前から週に1回は自宅などオフィス以外の場所で働くのがスタンダードだったと話す。

1日のスケジュール、ちょっと見せてください!

photo 橋本さんの平均的なスケジュール

 そんな橋本さんの1日のスケジュールを聞いてみると、家族との時間を大切に、ワークライフバランスを整えながら働くための工夫が見られた。左のグラフは、橋本さんの平均的な1日を表したものになる。

 橋本さんが所属する部門では、製品開発を担うOEMパートナー、そして販売を担うチャネルパートナーとともにデバイス+ソリューションをどう拡販していくか、その戦略を立てることがミッションとなる。OSだけではなく、クラウドビジネスをトッププライオリティに置くマイクロソフトとして、クラウドを中心としたソリューションサービスと、クラウドにつながるデバイスをワンストップで提供し、製品価値を高めることが任務の一つだ。

 そのため、日々吸収しなければならない情報量は膨大。自社の新製品、新OSのトレーニング資料は「本社からかなりの数が落ちてくる」といい、それを基にパートナーと対話をしながら販売戦略プランを立てることになる。8〜9時の「ラーニング」は、まさにそれら情報をインプットする時間だ。本部長という立場上、チームメンバーのコーチングやキャリア開発に関する学びの時間に充てることもある。

 リモートワークは「移動時間がない」ことが利点だが、逆にミーティングは増える傾向にある。橋本さんも「30分刻み、15分刻みでオンライン会議が入る」と話すが、実作業はどのようにさばいているのだろうか。

 「Outlookで社員間の予定表を共有しているので、実作業に充てたい日中の2〜3時間は“フォーカスタイム”として事前にブロックしています。ミーティングが入らないよう調整することで、集中できる時間を生み出し生産性を保っています」(橋本さん)

photo 旦那さんもリモートワーク中だという、橋本さんの仕事場所はダイニングテーブルが定位置。外部モニタも常備し、大画面で作業効率を上げる

 同じ要領で、基本的に毎日18〜19時以降は「ファミリータイム」としてOutlook上でブロックする。橋本さんは、「もちろん、急なミーティングが入ることもありますが」と苦笑いしつつも、家族と一緒に食べる夕食、また勉強を見るといった子どもとの時間は毎日できるだけ確保していると話す。

 「やはり常に、その時々で優先順位は何かを考え過ごしています。『ここは仕事』『ここは家族』といったオンオフの切り替えを明確に持つことは、リモートワークまたはハイブリッドワークをする上で重要です。

 例えば、週に1回は16〜17時に下の子のテニス教室が入ります。通常は仕事をしている時間帯ですが、その曜日だけは毎週ブロックして、必ず子どもに寄り添うと決めています。目の前の仕事に追われるのではなく、全体を俯瞰して見た上で優先順位を考える、そのクセがもう、ついているのかもしれませんね」(橋本さん)

趣味の時間を通してアイデアを創出

photo 朝比奈さんの平均的なスケジュール

 一方、家族の時間に加えて、趣味の時間も確保しながら働くのが朝比奈洋輔さんだ。橋本さんと同じ部門に所属する朝比奈さんの主な担当エリアは、コンシューマーと法人PC、そしてサーバーなど。OEMパートナーのビジネス支援をする専任営業としてだけではなく、マーケティングや、製品ソリューションの啓もう活動としてセミナー登壇なども行う。

 そんな朝比奈さん、実はコロナ禍でフルリモート勤務になったことで、21年初めに都心から海辺の町へ居住地を移した。それをきっかけに始めたのがサーフィンだ。今は毎朝1時間、海で過ごすのが日課だという。詳しく話を聞いてみると、そんな趣味の時間も仕事に生きているのだとか。

 「サーフィンは波を待つ時間が長いのですが、その間がアイデア創出にうまく作用していると感じます。『朝一のミーティングで何を話そうか』『次の販売戦略はこんな建付けでプランニングしたらどうか』――デスクに向かうのとは全く違う環境に身を置くことで、新しい発想に結びついたり、脳内整理ができたりなど、趣味ではあるものの、仕事にインスピレーションを与えてくれる貴重な時間です」(朝比奈さん)

photo 出勤時と同様に、次のミーティングへ移る際は意図的に家の中で仕事場所を変える“自宅版フリーアドレス”を導入しているという朝比奈さん。バルコニーに出て、波の音を聞きながら作業をすることも

 海から上がると朝一のメールチェックを済ませ、ウォーキングがてら小学生の子ども2人と学校まで登校。自宅に戻って8時前後から始業することが多いという。

 主な1日の業務は、橋本さんと同様にミーティング、フォーカスタイムで実作業、そしてラーニングといった内容だ。ラーニングは、「ミーティングの合間に時間を見つけて」行うようにしているといい、14時に末の子を幼稚園に迎えに行くのも朝比奈さんのルーチンワーク。一日の最後には翌日の準備などを済ませて20時前後には終業し、その後は家族との時間を取るように意識している。

 毎朝のサーフィン、子どもとの登校、そして幼稚園へのお迎え。どれも出勤していた頃には捻出できなかった時間である。

 「私は2年前に日本マイクロソフトへジョインしたのですが、コロナ前だったこともあり前職ではフル出勤でした。また“会社を拠点に活動する”という習慣が根付いていたため、一度出勤してからお客さまの会社へ向かい、またオフィスに戻って……というパターンが多かったですね。

 しかしマイクロソフトは、コロナに関係なく『働く場所は能動的に選ぶ』という裁量権が広く認められている企業です。自宅でもオフィスでもカフェでも、その時々で最も仕事に適した場所で仕事ができる環境は、生産性を高めるのに非常に寄与していると感じます」(朝比奈さん)

拝見! 本家が実践するTeamsとOneDriveの活用術とは

 とはいえ、仕事量はリモートワークだろうがオフィスワークだろうか変わらないはずだ。移動時間がない代わりにミーティングの数が増えたというコメントもある。橋本さんに至っては、以前は「毎日のように残業していた」はずだが……。そう問いかけてみると、橋本さんは明るく笑い、こう話す。

 「そうですね、残業ばかりしていた10年前、『これ以上、効率を上げるのは無理!』と思っていました(笑)。だけど、テクノロジーの進化って本当にすごい。ITの力を借りれば、『効率はどこまでも上げられる』。今では実体験をもとに、そう断言できます」

録画倍速再生でスキマ時間にキャッチアップ

 例えば橋本さんは、週に1回子供のテニス教室に同行する際、習い事が終わるのをただ待っているわけではない。このとき活躍するのが、同社のMicrosoft Teams(以下、Teams)とOneDriveだ。

photo 子どもの習い事が終わるのを待つ時間は、スマートフォンで参加できなかったミーティングをキャッチアップ

 「当社では、オンライン会議は全てTeams上で行い、録画しています。子どもの習い事が終わるのを待っている間に、出られなかったミーティングの録画を1.75倍速で確認。1時間のミーティング内容を30〜40分程度でキャッチアップしています。録画を確認するだけならスマートフォンで十分ですからPCは要りません」

 ほかにも、社内の共有データは全てTeams、OneDrive上に集約されているため、「プレゼン資料も出先で簡単に確認できる」のだという。

 橋本さんは「Teamsのいいところは、『トピックやチームに合わせて必要な情報をアーカイブできる』ことです。資料などのデータも、会議の録画も、全て一カ所にまとめておく。実はこれだけでデータ管理は十分なんですよね。例えばメールでも、マイクロソフトでは『フォルダ分け』という考え方がなくて。必要な情報は、AIや検索機能で探した方がフォルダに振り分けるより効率的です」と話し、ICTの各種機能を有効活用する重要性を説く。

 メールでデータ共有をする場合も、添付ではなくOneDriveにファイルを置いて、その場所をURLで共有する方がはるかに効率的だという。なぜなら、メール添付の場合ファイルにミスがあれば再送が必要だが、OneDriveなら共有ファイルを直に修正できるためだ。

 「共有したファイルを、常により良く、最新の状態にできる。しかも、誰か1人ではなくみんなで。私たちにはこの『リビング ドック (Living documentation)』の考え方が一般的で、こういった考え方を社内に浸透させていくことで、変化にも柔軟に対応でき、また効率化も進むと私は考えています」(橋本さん)

Teams上のアジェンダ共有で“時間泥棒”を撲滅!

 朝比奈さんは、「ミーティングの時間短縮」のためにもTeamsが欠かせないと話す。コロナ禍以降、ミーティングの回数が増えたのはマイクロソフトだけではないだろうが、「だからこそ、各ミーティングの濃度を上げて短く切り上げる工夫をしている」という。

 「ミーティングは、Teams上でアジェンダを事前共有した上で開始します。『その場の最終的なゴールは何なのか』もあわせて明確にしておくことで、“時間泥棒”をなくせますし、議論した内容をTeams上のスレッドでフォローアップすることでヌケモレも回避できます」(朝比奈さん)

 またハイブリッドワークでは、オフィス組とリモート組でミーティングする際に“コミュニケーションが分断される”ことも課題となるが、こんな工夫もある。

photo オンライン参加者とオフライン参加者が混在したミーティングでは、PCのカメラでホワイトボードを投映。距離感を感じさせない空間づくりを意識している。「日々のミーティングも、Teamsの力を借りることでよりスムーズに、より議論を活性化できます」(朝比奈さん)

 「ホワイトボードを使ったブレストを始めると、リモート参加者が議論に参加しづらくなったり、会議室の中だけで話が盛り上がってしまったりということはよくありますが、私のチームでは、そうならないようPCに搭載されているカメラを使用してホワイトボードの内容を共有しています。参加場所に関係なく、視覚的な情報量をフラットにすることで“みな同じ会議室にいる”かのような臨場感が出るので、おすすめです」(朝比奈さん)

 今後、増えることはあっても減ることはないと見られるオンライン会議。オンラインという特性を生かしてキャッチアップを図ったり、体験価値を上げたりすることは、ハイブリッドワーク導入の有無に関係なく、生産性向上、効率化を図る大きなヒントになりそうだ。

「コピーして保存」とは無縁 OneDriveの保存履歴機能が便利

 日本マイクロソフトのICT利活用術は、まだまだある。橋本さんとともにマーケティングを担当する野添紗椰さんは、離れて働く社員間で1つのファイルを編集したい際に、まずデータをOneDriveに保存。共有リンクと、依頼したい編集内容をTeams経由で相手に送ることで、チャットとクラウドストレージ間をシームレスにつなぎ共同作業に当たっているという。

 野添さんは「ファイル共有をする際は、Version 1、2などファイル名を変更して履歴を残す方も多いと思います。でもOneDriveなら、上書き保存をしても保存履歴を参照できるため、手間がかからずやり取りもスマートです。

 また、子どもが熱を出し病院に行かなければならない際も、連絡は全てスマートフォンのTeamsに届くためレスポンスも滞りません。既読確認もできるため、離れて仕事をしていても安心です。出先で急なファイル共有を頼まれても、必要なデータはTeamsに連携したOneDriveに集約されているので、Teams上の会話履歴を検索するだけ。PCを開くことなく素早くシェアできます」と話し、TeamsとOneDriveならではの利点を説く。

 子どもはまだ1歳だが、「Teamsのノイズ抑制機能はかなり優秀」だといい、子どもの隣でミーティングに参加しても「泣き声やあやすためにつけているTVの音が相手に聞こえることもありません。Teamsの優れたテクノロジーが、『周りに迷惑をかけていないか』というワーキング ペアレンツのストレスを軽減してくれるものであることを、日々実感しています」(野添さん)

大企業にしかできない? いえいえ「今ある技術をどう生かすか」です

 柔軟な働き方と聞くと「大企業にしかできない」と思う人もいるかもしれない。しかし、ビジネスチャットにクラウドストレージ、オンライン会議ツールといったICTは、企業規模を問わず導入が進んでいる。

 実際に、橋本さんたちが活用するTeamsやOneDriveは、広く企業が愛用する「Microsoft 365」に含まれているソリューション。また、今使用しているOfficeを「クラウドへ移行することまではしたくない」といった企業でも、「リモートワーク スターター プラン」でTeamsとOneDriveのみリーズナブル(なんと月額399円/人!)かつコンパクトに契約することもできる。

 ワークライフが変化する中で、働き方も、“働く”価値観そのものも変容し続ける今。優劣をつけられない大切な時間を奪うことなく、仕事と両立させられる環境を用意することこそ、アフターコロナを生きる企業には求められてくるはずだ。

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アイティメディア営業企画/制作:ITmedia ビジネスオンライン編集部/掲載内容有効期限:2021年12月28日