バーチャルオフィスがもたらしたパラダイムシフト! 人気スマホゲーム「FGO」開発・運営会社で何が起きたのか

» 2022年04月05日 10時00分 公開
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 在宅勤務やモバイルワークなど場所に縛られない働き方が浸透する一方で、日々の業務を一人で行う時間が増えたことにより、「ちょっとした雑談ができない」「孤独感がある」といったコミュニケーション不足を起因とする問題が顕在化している。会社に対する帰属意識や従業員エンゲージメントの低下、新入社員の定着阻害、場合によっては離職につながるケースさえある。

 こうしたリモートワーク時のコミュニケーション不足を解決するものとして注目されているのがバーチャルオフィスだ。オフィスを模した仮想空間上に社員のアバターが集い、Web会議やビジネスチャットツールを使わなくても、チームが働いている状況を一望できる。ちょっとした声かけをオフィスにいるのと同じ感覚で行えるのが利点だ。

 なかでも2020年8月にローンチしたバーチャルオフィス「oVice(オヴィス)」は、コロナ禍を背景に急成長を遂げ、22年2月時点でスペース数(仮想空間上のオフィス数)が2万1000件を超えるなど現在も拡大を続けている。場所を問わず生産性高く業務を行う新しい働き方が定着しつつあることの証左といえるかもしれない。

コラボレーションワークに不可欠 「oVice」を導入したラセングルの事例

人気スマホゲーム「Fate/Grand Order」の開発・運営で知られるラセングル

 リモートワーク下におけるコミュニケーション機会の低下という問題に対し、oViceを活用して“オフィス像の再定義”に取り組んでいるのがゲーム開発事業を展開する株式会社ラセングル(以下「ラセングル」)だ。同社は22年2月にディライトワークス株式会社のゲーム事業を承継した新会社で、人気スマホゲーム「Fate/Grand Order」の開発・運営チームとして知られている。社員約250人中、230人ほどが開発領域のメンバーというクリエイター集団だ。

 今回ラセングルでoViceの導入を主導した経営管理室の山根氏は「オフィスの在り方を再定義する時期に来ている」と話す。

 「ラセングルでは、以前から東京を中心とした関東圏という地域に縛られない働き方の実現に向けて検討していましたが、オフィスという皆が集まる“場”が東京にあるため、大々的な実施にまで踏み出せていませんでした。そのような中、新型コロナウイルス感染症が拡大しリモートワークを余儀なくされましたが、このような想いを以前から持っていたこともあり、オフィスから自宅に容易に舵を切ることができました」

ラセングル経営管理室の山根真室長

 当然ではあるが、同社が手掛ける規模のゲームタイトルは一人で作ることはできない。個々の作業はクリエイターが分業していても、チームとして連携しながらゲーム開発を進めていくことが肝要だ。そのため、ちょっとした気付きの共有や雑談といった気軽なコミュニケーションがチームづくりの重要な要素の1つになる。

 「コロナ禍をきっかけにリモートワークが定着した今、オフィスという“場”を再定義するタイミングであると考えました。従来、オフィスが担っていた“創発的なコミュニケーションを生み出す場”という機能を、リモートワーク下でも実現する方法を模索しました。働き方がリモートワークに移行しても、『仲間』である社員同士のつながりが重要であると考えており、オフィスへの出社時と変わらないコミュニケーションの“場”をオンライン上でも実現するためのツールを探しました。そして導入したのがoViceでした」

 ラセングルでは、20年10月に総務部門と広報部門でテスト運用を開始、その年の忘年会をoVice上で行うなど段階的に導入し、社員のフィードバックも踏まえ、ラセングル代表の小野氏の後押しもあり、翌年の初頭には全社導入に踏み切ったという。

 一般的に新しいサービスの導入は、利用頻度の高い人と低い人とで差が出てしまうものだが、ラセングルでは業務時間内は全社員oViceにログイン、打ち合わせなどで席を外す際はアバターを離席状態にするなど、出社時と同様の働き方をバーチャル上でも実施している。また、PCで行う開発業務と並行してoViceを利用できるように、専用の端末としてiPadを社員全員に支給している。

 「配布しているiPadのWebブラウザを開けばみんなが働く仮想オフィスがあり、チームが働いている状況を視覚的に把握できます。隣の人に話しかける、あいさつをする、Web会議をするまでもないちょっとした会話をする、といったアクションが自然に行えます。実はバーチャルオフィスの導入に際してoVice以外にもいくつか検討はしたのですが、音声の遅延がなく自然にコミュニケーションができたのがoViceでした」

oVice上でインタビューを実施した

 これはoViceの独自技術によるところも大きい。1つは、同一スペースであってもWebブラウザ上で表示されていないエリアは処理をせず、できるだけCPU負荷がかからないようにしていること。もう1つは声が届く範囲(声が届くアバターとの距離)を限定して通信負荷を抑えつつ、ノイズキャンセリングをあえてしていないことだ。Web会議ツールでは互いに話し出すタイミングが重なって譲り合う場面をよく見るが、oViceでは遅延がほとんどなく、会話が被っても両方の声がクリアに聞こえる。その結果、より自然なコミュニケーションになるというわけだ。

 「オンラインでのコミュニケーションが定着した当社では、現在90%以上の仲間がリモートワークで業務にあたっています。その中でoVice活用の幅も広がってきています」

 同社では、運動不足の解消に週一回、始業に合わせてoVice上の広場に社員が集まり体操をする時間を作っている。また、オフィス出社時には社内に設けられたアナログゲームを集めたボードゲームカフェや、懐かしいライトアップ筐体をそろえたゲームセンターにゲーム好きな社員が集まり遊んでいたが、リモートワークに移行した現在ではそういった活動もオンラインで行われている。業務時間外にスタッフがoVice上に集まり、オンラインでゲーム大会を行っているそうだ。

週に一回、オフィス中央の多目的広場に集まって体操する時間を設けている

 「リモートワークという働き方が加わったことは、社員にとってプラスに働いただけでなく、これまで想い描いていた地域にこだわらない働き方を加速させ、日本全国や世界中にいる優秀なクリエイターとの出会いを増やしてくれています」

 直近では福岡在住の社員も加わったそうだ。リモートワーク下で加わったメンバーがラセングルの『仲間』となるためのツールとして、オンライン上で対面と変わらないコミュニケーションが取れるoViceに大きな期待を寄せているという。

 場所を問わない働き方は今後ますます広がっていくだろう。こうした大きなトレンドの中で、“オフィスのデジタルシフト”に伴うコミュニケーションの活性化は、無視できない経営課題の1つになりつつある。たんなる情報共有では補えない、チームワークの強化や人材採用・定着に悩む担当者は、ラセングルの事例が大いに参考になるはずだ。 

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提供:oVice株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia ビジネスオンライン編集部/掲載内容有効期限:2022年4月11日