SB C&SとIPカメラの老舗 Axis がタッグ! 両社の連携が生み出すDX時代の新映像ソリューションとは

長らく監視用途で利用されてきたIPカメラ。デジタル技術の革新が進む中、その用途は急速に拡大しつつある。現在進行形で立ち上がる新市場の攻略に向け、ソフトバンクグループ企業の中でICT流通事業を担うSB C&Sは、IPカメラ老舗のアクシスコミュニケーションズと一次代理店契約を締結した。SB C&Sは、販売店と共に日本のDX実現に向けて、ソフトウェアの流通やデバイス販売をはじめとして、インターネット回線、モバイルインターネットを基盤としたクラウドサービス、AIの解析サービスとプラットフォームサービス展開、スマートロボット、IoTソリューション等を提供している。アクシスコミュニケーションズと共に描く新たなソリューション像と協業の狙いとは。

» 2023年03月10日 10時00分 公開
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 IP(インターネットプロトコル)ネットワーク上で映像データを転送するカメラ、いわゆるIPカメラに対する企業の関心が盛り上がりつつある。背景にあるのが、デジタルによる新たな映像活用機運の高まりだ。今までのIPカメラの利用用途は一般に「監視」が想起されがちだ。しかし、昨今のトレンドは人やモノの数、大きさ、動きなどのビッグデータを取り扱い、同時に個人情報を守りながらセキュアにクラウド連携し多様に活用しはじめられている。

 デジタルの進化がその動きを加速させている。IPカメラはインターネット環境があればどこにも容易かつ安価に設置できる。映像記録用クラウドサービスなども登場し、スマートフォンなどで場所を問わない映像確認と、低コストで簡単な運用も可能となった。映像のAI処理による、人頼りであった“判断”の自動化に向けた土壌も整いつつある。

 これらを追い風に、IPカメラは単純な状況確認だけでなく、DXの一環とした製造ラインでの不良品検出や店内の動線把握など、広範な課題解決ツールとして利用の裾野を急拡大させている。そのことはクラウドカメラ市場の右肩上がりの推移からも明らかだ。

 この成長著しい市場で新たな価値提案を本格化させているのが「Value Added Distributor」を標ぼうするICT流通大手のSB C&Sだ。2023年2月、一次代理店としてIPカメラ大手のアクシスコミュニケーションズと新たに手を組んだ。両者が目指す映像活用の世界とは。

IPカメラ SB C&Sとアクシスコミュニケーションズが共に目指す新たな映像活用の世界とは(画像はイメージ、出所:SB C&S)

自社開発による“機能性”と“セキュリティ”で高評価

 1996年にIPカメラをいち早く市場に投入したAxis Communications ABは、約30年にわたりIPカメラソリューションを手掛ける業界のリーディングカンパニーだ。アクシスコミュニケーションズが国内で展開するAxisブランドのIPカメラは、長年支持を集め続けている。

 その人気の理由が高い機能性だ。同社では、主要コンポーネントの自社開発による高付加価値化を早くから推進してきた。90年代後半にはカメラへの独自の画像処理専用チップの実装をいち早く完了。2000年代に入ってからは、目的別に用意されたアプリをカメラへインストールすることで、用途別の使い勝手や管理性を簡単に高められるようになっている。

 自社開発だからこそのセキュリティの堅牢さもポイント。サイバー攻撃が増加する中、IPカメラのハッキングリスクも高まる一方だ。万一の被害時には、工場内の機密プロセス情報の漏えいなどにも発展しかねない。同社のIPカメラはサイバー攻撃に対抗するさまざまなサイバーセキュリティ機能を搭載。例えば、署名付きファームウェアにより、OSの書き換え攻撃などへの高い防御性能を誇る。一般的にOSに起因する脆弱性は、開発元がセキュリティパッチをリリースするまで根本的な対応が難しいとされているが、同社製品であれば攻撃のリスクを軽減することが可能だ。

小売りや製造などの4業種を中心にソリューションを拡充中

 カメラ自体の高付加価値化の一方で、アクシスコミュニケーションズは現在、デジタルによる提案価値の向上も本格化させている。つまりは、映像のAI処理による新たな活用シーンの開拓だ。そもそも同社のIPカメラは映像処理には過分な能力のCPUを搭載し、エッジコンピューティングによる分析処理にも活用できる。深層学習用のディープラーニングプロセッサーを搭載したモデルもリリースするなど、IPカメラ側は絶えず機能強化に努めている。

 その上で、従来の保安・監視に加え、業種特有の課題解消を支援するソリューション拡充をグローバルで本格化。日本市場では「小売」「製造」「スマートシティ」「運輸・交通」の4業種を重点業種に設定し、パートナーと共同で新ソリューション開発を加速させている。

IPカメラ ネットワークカメラに隣接するテクノロジーでイニシアティブをとり、新たな機会を拓く(出所:アクシスコミュニケーションズ)

 映像分析で新たに何が可能になるのか。小売業向けのソリューションの代表例が、駐車場での空きスペース把握やセミセルフPOSレジの操作監視などだ。前者では読み取った自動車ナンバーをCRMシステムに引き継ぐなどのシステム間連携にも対応する。

 製造業向けでは労災事故を防ぐための監視や、異物混入/不良品の検出、データセンター向けでは顔認証を用いた入退室管理や、温度を検知するサーマルカメラを用いた空調制御、サーバの異常検知などを新たに開発。音や温度センサーを搭載するカメラなども取りそろえ、高解像度・高精細な映像で、ビジネスをさまざまな形でサポートする。

製品からサポート、回線までをワンストップで提供

 IPカメラ活躍の場を新たな領域へ拡大するにあたり、SB C&Sとの協業は、アクシスコミュニケーションズの戦略的な決断といえる。AIによる映像分析では、応用範囲の広さもあり他システムやクラウドなどとの連携によって、システムが大規模化/複雑化しがちだ。必然的に、拠点間を結ぶ通信回線、さらに環境全体のセキュリティ対策などで、より高度な知識とノウハウが広範に求められる。

 SB C&Sは、スイッチやルーター、アクセスポイント、ロードバランサーなどのネットワーク機器やセキュリティなどIT商材を幅広く扱うディストリビューターで、実績も豊富だ。各ベンダーのエキスパートレベルの資格保有者も多数在籍し、彼らを核とする各現場への手厚い技術支援は実績に大きく貢献している。

IPカメラ SB C&SはIT商材を幅広く扱うディストリビューターで、各ベンダーのエキスパートレベルの資格保有者も多数在籍する(出所:SB C&S)

 SB C&Sにとっても今回の提携は、急速に立ち上がりつつある新市場攻略に向けた拠点構築の第一歩と位置付けられる。同社はIT製品を幅広く扱いつつも、これまで一次代理店としてIPカメラを取り扱ってはこなかった。今回の提携により、新たな販路開拓のみならず、ソフトバンクグループ各社との連携が生まれ、高度な技術サポートにより確実な品質担保も実現可能となる。

 システムの大規模化により、新たなネットワーク機器やソフトウェア、さらに通信回線の利用に迫られるが、ソフトバンク回線を含めてそれらのワンストップ調達が可能となり、提案の幅の拡充、ひいては新たなソリューション開発にも確実に寄与する。

販売店にとって提案のしがいがある新商材

 販売店にとっても、ネットワークに強いSB C&SがAxisブランドを取り扱う意義は大きい。IPカメラの映像を活用した新たな業務改革は、確認レベルの単純なものから分析を伴う高度なものまで幅広く、今後の市場の本格的な立ち上がりを考えれば、どの領域にも開拓の余地は多分に残されている。

 加えて、アクシスコミュニケーションズ製品の機能性の高さ、ソリューションにより、単純なものであれば現場設置と簡単な設定で導入が完了し、販売時の手離れも良い。高度なものになるほどシステムは複雑化し導入の難度は増すが、SB C&Sによる手厚いサポートが用意されているほか、価値提案の広がりというメリットもある。回線商談を切り口に自社に応じたレベルで柔軟に提案に乗り出せる。

データ回線も提案の“武器”に

 今回紹介したソリューション提供には安定した回線の選定も欠かせず、販売店にとってソフトバンクグループが保有する高品質な法人向けの回線ラインアップは大きな武器となる。巨大なIPバックボーンと独自の技術を用いた回線の組み合わせで、低遅延かつ安定した通信環境の提案ができるのもSB C&Sならではの強みだ。

IPカメラ 販売店にとってソフトバンクグループが保有する法人向けの回線ラインアップは大きな武器に(出所:SB C&S)

 閉域網を用いたIP-VPNや広域イーサネットなど、通信事業社ならではのセキュアな通信網が強みだが、中でも注目が高まっているのはオンデマンドで利用者が柔軟かつ迅速に回線帯域を増減速できる「Ondemand Ether」(閉域網)や「Suite Ether」(Internet)回線である。例えば、利用カメラ数やWeb会議参加者数に合わせ回線帯域やコストの最適化を、専用のポータルを通じて設定できる特長がある。

 AxisならびにSB C&Sの連携で生まれる新たなシナジーで、これまでの想像を超えた映像活用の世界が切り拓かれるのは間違いない。

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提供:SB C&S株式会社、Axis Communications
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia ビジネスオンライン編集部/掲載内容有効期限:2023年3月21日