高まるオペレーターの負担とストレス コンタクトセンター改革の一手は「ヘッドセット」から

» 2023年10月10日 10時00分 公開
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 顧客体験(CX)の向上や顧客の声(VOC)を基にしたサービス品質の改善といった観点から、コンタクトセンターの重要性が増している。一方で、情報収集手段が広がったことで顧客のリテラシーも向上した。コンタクトセンターに寄せられる問い合わせは日々、高度化しているのも事実だ。デジタル化に伴って各オペレーターが対応するチャネルも増えたことで、現場のストレスや負担はこれまで以上に増している。

 そうした中で今一度、注目したいのがヘッドセットの見直しによるストレスや負担の軽減だ。そこで本記事では、日本HPが展開する世界的なヘッドセットブランド「Poly」にフォーカス。Polyとして展開している各種ヘッドセットの紹介とともに、コンタクトセンターの現場が直面している課題をいかに解決できるかを解説する。

CX視点やAIによって変わりつつある顧客対応

 これまでのコールセンターといえば、主にインバウンドで顧客の質問や不満、クレームに対応する、企業における「守り」の役割を担っていた。しかし昨今は、顧客と直接コミュニケーションできる、あるいは「生の声」を収集できる点に注目が集まる。従来型の守りではなく、積極的にビジネスの改善につなげる「攻め」の部門として運用する企業も多い。コールセンターからコンタクトセンターに呼び名が変わりつつあるのは、まさにこうしたトレンドの変化を表していると言えるだろう。

photo 佐野友香氏(日本HP ハイブリッドワークソリューション・ペリフェラル事業本部 セールスアクセラレーション&アライアンス マネージャー)

 こうした大きな流れだけでなく、コンタクトセンターの運用にも変化が起き始めている。日本HPの佐野友香氏は次のように話す。

 「昨今、コンタクトセンターはクラウド化が進んでいます。それに伴って、これまでのように大勢が一堂に会して業務を行う形から、小規模化やリモート化も進んでいます。また、現場でマルチにツールを使いこなす必要性が高まっていることもポイントと言えます」

 顕著な変化としては、問い合わせ対応にチャットbotを導入する企業が増えたことが挙げられる。チャットbot自体はこれまでも存在したが、AIの進化によって活用できるシチュエーションが増加したことが大きい。各社は、簡単な問い合わせなどはコンタクトセンターではなくWebサイト上で完結するような対応を進め始めている。

対応すべきは「ストレス」 カギは「音質」と「装着性」

 コンタクトセンターが対応しなければいけない課題にはどのようなものがあるのか。まず「質の担保」が挙げられる。従来のように一つの場所に集まって業務をしていれば、スーパーバイザー(SV)が巡回しながら、オペレーターの相談を受けることができた。しかし、リモート化が進むと、SVの目が届かない範囲が増えてしまう。コンタクトセンターでは、問い合わせにテキパキと対応し、保留時間をいかに減らすかが大きなポイントだ。この観点から、何かあったときに駆け付けられるSVがいないリモート業務は大きな課題と言える。

 人手不足も深刻だ。せっかく採用して戦力化した人材をつなぎ留めておくためには現場のストレスや負担の解消が重要になる。特に昨今は、チャットbotやFAQの広がりによって、逆にオペレーターの負担感が高まっている。どういうことか。

 チャットbotなどによって、顧客がコンタクトセンターへ問い合わせをせずに完結することも増えた。一方で、チャットbotやFAQでは解決できない複雑な問い合わせがコンタクトセンターに集中するようになっている。さらに、問い合わせをしてくる顧客は、チャットbotやFAQで解決しなかった経緯があり、感情的になりやすい。つまり「問い合わせの複雑性」と「顧客のいら立ち」の2点で負担が増しているのだ。

 こうしたハードかつストレスフルな問い合わせに直面しているコンタクトセンター。そこで重要なのが「音質」と「装着性」だと佐野氏は話す。

 「顧客が問い合わせてくる内容は、シリアスなものばかりになりつつあります。そこでオペレーターに求められるのが、きっちりと顧客の話を聞き取って、さらにこちらの回答をクリアに伝えられる『音質』です。オペレーターは1日に7〜8時間もヘッドセットを装着しなければなりません。これは身体的な負担になりますし、問い合わせ対応に集中できなくなってしまいます。クリアな音質だけでなく、疲れを感じにくい軽量さ、デザインなどの『装着性』の重要性も増しています」

アポロ計画でも使われた高音質・高機能ヘッドセットが源流

 クリアな音質と、負担の少ない装着性。この2点をかなえられるのが、Polyのヘッドセットだ。同ブランドでは、コンタクトセンター向けには有線のヘッドセットシリーズ「EncorePro(アンコアプロ)」とワイヤレスのシリーズ「Savi(サヴィ)」を展開している。

 いずれのシリーズにも共通する特長が、音質の高さだ。もともとPolyは、コンタクトセンター向けヘッドセットとして国際的に高い人気を博していたPlantronicsを源流に持つ。Plantronicsのヘッドセットは、シビアな環境下でもクリアな音質でコミュニケーションできるとして非常に評判が高い。1969年に月面着陸したアポロ11号と、ケネディ宇宙センターをつなぐ通話にも使われていたほどと言えば、そのすごみは十分伝わるだろう。その流れをくみ、EncoreProとSaviは高品質なノイズキャンセリングと非常に高い音質を有している。

photo アポロ11号でも利用されていたPlantronics(現Polyブランド)のヘッドセット(同社提供資料より)

 ZoomやMicrosoft Teams、Cisco Webex MeetingsといったWeb会議ツールにも対応する。アプリのミュートボタンを押せば、ヘッドセットのマイクもミュートになり、逆にヘッドセットをミュートにすればアプリもミュートになる。ミュートにしていたはずなのになぜか音声を拾ってしまった――といった失敗も防げる。

軽量性が強みのEncoreProシリーズ

 ここからは、それぞれのシリーズを個別に見ていこう。EncoreProの特長は、何といってもその軽量性にある。「指1本でも軽々と持ち上げられるくらい」(佐野氏)の重さで、最も軽いモデルは22グラム。軽量性だけでなく、装着感も重視した。「EncorePro 500」シリーズには、オーバーヘッドで着用するタイプだけでなく、耳かけ式や首かけ式も用意されている。幅広いバリエーションから、同ブランドで一番の人気を博しているという。さらに上位機種の「EncorePro 700」には、耳に当たる部分にスポンジではなく革素材を使用。さらなる快適な装着感を実現した。

photo 左から、EncorePro 540シリーズの耳かけ式、首かけ式、オーバーヘッド式モデル

 コンタクトセンターならではの課題である、何度もヘッドセットを抜き差しする点にも配慮する。特にPolyのクイックディスコネクトケーブルは、耐用回数/年数を含めユーザビリティにはかなりの自信を持っているという。もちろん、ヘッドバンド部分の堅牢性にも配慮し、素材には航空機用軽量合金を使用。さらにオペレーターの聴覚保護のため、一定以上の音量になるとボリュームを抑制する機能も標準搭載しており、ひとつのヘッドセットに備わる特長は多岐にわたる。

セキュアなSV向けワイヤレスモデルのSaviシリーズ

photo さまざまな操作を直感的に行えるSavi 7400 Office、およびユニバーサル Office ベース

 ワイヤレスヘッドセットのSaviシリーズは、ヘッドセットとベースステーションで構成される。最近では、ベースステーションに液晶ディスプレイを搭載したモデルの展開も開始した。ディスプレイでは、ヘッドセットのバッテリー状況やミュートの有無、接続しているデバイスなどを確認できる。

 Saviの大きな特長は、通信規格「DECT」を使用している点だ。

 「Saviシリーズが通信に使っているDECTは、Wi-Fi通信と干渉しにくいだけでなく、通信が暗号化されるためセキュリティの観点でも安心して利用いただけます。通信の遅延もほとんどなく、長距離での通信が可能なことから、SV向けに人気が高いモデルです」(佐野氏)

 「Poly ヘッドセット置き換えプログラム」も展開中だ。他社のヘッドセットから乗り換えることで、通常よりも安価に導入できるという。

 「冒頭でもお話ししたように、クラウドの浸透に伴ってコールセンターの分散化が進んでいます。コロナ禍によってヘッドセットの生産が止まり、市場が枯渇してしまうこともありました。そんな中でもコンタクトセンターを運用するために、その場しのぎ的に安価なものや低品質なヘッドセットを導入せざるを得なかった企業も多いはずです。置き換えプログラムは幅広いメーカーが対象なので、ぜひこのタイミングでヘッドセットの見直し先としてPolyを検討いただければと思います」(佐野氏)

 もちろんヘッドセットの他、アナログ電話に接続するコードなどの各種アクセサリーも豊富に提供している。特に、オーディオプロセッサやスイッチャーなど音質以外のユーザビリティにも自信を持っているという。

音質と装着性で、コンタクトセンターを支えていく

 CX向上を目的にコンタクトセンターの刷新に挑む中、Polyの製品を導入した企業がNTTマーケティングアクトProCX社だ。「CXのプロ」としてコンタクトセンターのアウトソーシングなどを受託している同社は、「EncorePro 520」「Savi 7310」を導入した。

 前者は軽量性とノイズキャンセリングを評価して導入し、音声の聞き取りやすさや耳当ての快適性故に「長時間利用していても疲れにくい」といった声が上がっているという。また、後者はSV用として、プライバシー保護が必要なシーンやフロア移動をしながら対応する際に活用されている。

 今後日本HPは、11月に開催されるコンタクトセンター向けのイベント「コールセンター/CRM デモ&コンファレンス 2023 in 東京」に出展する予定だ。ビデオを活用するコンタクトセンターも増えてきたことから、本記事で紹介したヘッドセットだけでなくHPの製品も展示する。PlantronicsからPolyへ、そして最近では日本HPに統合されたこともあり、あらためて定評ある旧Plantronics ヘッドセットのファンへの認知を高めていくという。

 今後の展望について、佐野氏は次のように締めくくった。

 「これからもオペレーターの方がストレスのない環境で働き続けられることに特化して、人同士の会話に注目し開発された高い音質と装着性を持ったヘッドセットを提供していきます。当社のヘッドセットは非常に多くのプラットフォームに対応しています。オンプレミスからクラウドに移行した際に買い替える必要もありません。こうした強みを生かして、さまざまな進化が続くコンタクトセンターを支えていきたいと考えています」

Poly イベント出展のご案内

日本HP(Poly)は、2023年11月9日(木)〜10日(金)に以下コールセンター向けイベントへの出展を予定しています。本記事で紹介したEncoreProとSaviシリーズのほか複数の製品もご紹介しますので、ぜひご参加ください。

【イベント名】コールセンター/CRM デモ&コンファレンス 2023 in 東京
【日時】2023年11月9日(木)〜10日(金) 10:00-17:30
【会場】サンシャインシティ・文化会館ビル 170-0013 東京都豊島区東池袋3-1-1
【申し込み】こちらから事前登録の上お越しください

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提供:株式会社日本HP
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia ビジネスオンライン編集部/掲載内容有効期限:2023年10月16日