【事例から考える】人的資本経営実現に向けて取り組むべきポイントとは? カギは人材情報の一元管理と簡単に可視化できる仕組みづくり

» 2023年12月26日 10時00分 公開
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 人的資本に関する情報の開示を求める動きが世界的に高まり、日本でも上場企業を対象に2023年3月期決算から人的資本情報の開示が義務化された。人的資本経営実現の第一歩は、従業員のさまざまな情報を一元的に管理し、随時参照できる環境を整えるところから始まる。そのためには「タレントマネジメント」の活用も必須だろう。しかし、システム以前に「どのデータを管理するべきか」「開示すべき項目は何か」などを決めるのは各企業に他ならない。現場の負担は増えるばかりだ。

 このような課題を乗り越えて人的資本経営を実現するためには、適切なソリューションの活用と施策に伴走する力強いパートナーの存在が大切だ。この分野で長年にわたって存在感を示してきた企業がオデッセイだ。

 オデッセイは、SAPの人事領域を専門とするITコンサルティング企業として、創業以来26年にわたり延べ100社以上にSAP人事の導入を支援してきた。その知見を基にSAP SuccessFactorsを活用した独自ソリューションを開発、提供し、人事部のニーズに応えている。今回は、オデッセイ社長の秋葉尊氏と、コンサルティング事業部 営業部の佐々木卓也氏に、人的資本経営を実践するに当たっての課題と解決策を聞いた。

(左から)オデッセイ 社長 秋葉尊氏、コンサルティング事業部 営業部 佐々木卓也氏

情報の一元管理と可視化が「人的資本経営」の第一歩

 「08年のリーマンショックを境に投資家は、財務諸表ベースの企業評価からESG(環境、社会、企業統治)を重視する企業評価に大きくシフトしています。財務情報に加えて非財務情報も評価しなければ、会社が持続的に発展するかどうかを判断できないことに多くの投資家が気付いたのです」と話すのはオデッセイ社長の秋葉氏。そしてESGのS(社会)の中の重要な要素として、「人」に関する情報が含まれていると続ける。

 「このような世界の動きを受けて、日本でもようやく人的資本に関する情報を有価証券報告書に記載することが義務化されました。開示義務に対応するという視点だけではなく、自社として管理すべき人的資本情報を選定し、KPIを設定してPDCAを回していける状態に早くなることが必要と思います」(秋葉氏)

 そもそも一足飛びに人的資本経営を進めようとすることに無理がある。段階を踏む必要があると秋葉氏は指摘する。

「人的資本経営は段階を踏む必要がある」と話す秋葉氏

 人的資本経営にいち早く着目し、施策を打ってきた先進企業もあるが、全ての企業が順調に対応できているかと言えばそうではない。「最初のステップとして人材情報の一元管理と可視化を実現したいところですが、何から手を付けたら良いか分からないとお悩みのお客さまも多いので、当社では導入テンプレート『Ulysses(ユリシーズ)』をひな型として情報の一元管理や可視化を進める『Fit To Standard』導入手法を提案しています。これにより簡単かつコストも抑えて基本的な人材情報の可視化が可能になります」(秋葉氏)

人事課題の解決方法 戸田建設の事例から

 秋葉氏が言う“可視化の重要性”を正しく理解するために、オデッセイの特徴や強みが色濃く表れている戸田建設の事例を紹介しよう。

 戸田建設は、24年度までの中期経営計画のもと、個々の人財価値と組織力の最大化を図る施策を進めていた。しかし、従来の管理システムでは経営方針と各従業員の業務を関連付けることが難しく、人財戦略を進めるうえで課題があった、とオデッセイ営業部の佐々木氏は振り返る。

 「戸田建設さまは、従業員の能力を把握し、適材適所の人材配置を実現することを重要業務と定めていましたが、多くの企業と同様、従業員情報の可視化に課題を抱えていました。課題解決に向け、タレントマネジメントシステムとしてSAP SuccessFactorsを採用いただき、導入パートナーとして当社がお手伝いすることになりました」(佐々木氏)

 戸田建設がSAP SuccessFactorsを選定した理由は、タレントマネジメント機能を段階的に導入できる拡張性と、人事システムのグローバルスタンダードでクラウドサービスとしてWeb利用ができる点だ。オデッセイの25年以上にわたり100社以上に導入してきた豊富な知見や担当コンサルタントによるきめ細かい支援体制も決め手となった。

営業担当の佐々木氏。伴走型で支援するメリットを語る

 「当社はお客さまの現状と将来目指す姿を理解し、その実現のためにSAP SuccessFactorsをどのように活用するかだけではなく、お客さまの予算や体制を考慮し、適したソリューションを提案するように心掛けています。

 多くのタレントマネジメントシステムは、お客さま自身が主体的に導入作業を担当し、コンサルタントが技術支援する『コーチング型』が主流です。当社は『コーチング型』から、コンサルタント主体で導入プロジェクトを管理、推進する『コンサルタント主導型』まで取りそろえており、お客さまの状況に合った導入手法を提案できるようになっています。コンサルタント主導型で導入いただいた戸田建設さまからは、コンサルタントの手厚いサポートをご評価いただきました」(佐々木氏)

 また、同一コンサルタントによる継続的な支援もオデッセイの強みだ。同社は、システムの導入から運用保守サポートまで同じコンサルタントが一貫して支援する体制を採っている。顧客の業務とSAP SuccessFactorsを熟知したコンサルタントが継続してサポートするため、効率的で無駄のない支援が可能だ。戸田建設でも、初期導入から機能追加まで同一コンサルタントが継続的にサポートをしたという。

 SAP SuccessFactorsとオデッセイの手厚い支援で、人財戦略における課題解消を目指した戸田建設。実際にどのような効果があったのだろうか。

 「SAP SuccessFactorsの導入によって、個人の能力や各種履歴の“見える化”を実現しました。従業員はレーダーチャートで自身の能力や評価の変化を把握することでキャリア開発に生かせる他、経営方針と自身の業務との関連性が明確になり、戸田建設さまが掲げる『自己発働型社員』の育成が前進したとのお言葉を頂きました」(佐々木氏)

 戸田建設は現在、新人事制度を導入し、さらなる全体最適化を進めている段階だという。今後もオデッセイと共に、現在稼働しているシステムの改修や制度改革を通して「次世代経営人財」の輩出を目指す。

「Ulysses 人的資本ダッシュボード®」が実現する人的資本の“見える化”

 戸田建設の事例でも分かる通り、オデッセイは人事専門のITコンサルタント企業として多くの企業に伴走して課題解決を支援してきた。そのオデッセイがこれまでの豊富な知見を生かし先進トレンドも取り入れて開発してきた独自ソリューションの一つが「Ulysses 人的資本ダッシュボード®」だ。同社が提供する導入テンプレートUlyssesに組み込まれている。

「Ulysses 人的資本ダッシュボード®」の構成イメージ

 Ulysses 人的資本ダッシュボード®の特筆すべき特徴の一つは簡便性だ。人的資本経営の推進に当たり多くの企業が「何の情報を管理すればよいか分からない」という課題に直面するが、Ulysses 人的資本ダッシュボード®を利用すれば、人的資本関連の国際規格である「ISO 30414」が規定する11領域と、金融庁が公表した人的資本に関する情報の有価証券報告書への記載義務項目がプリセットされているため、悩まずにモニタリングできる。

“後継者計画”領域の画面イメージ

“多様性”領域の画面イメージ
有価証券報告書記載項目の画面イメージ

 また、SAP SuccessFactorsのレポートツールを利用しているため「直感的に可視化される点も特徴の一つ」と佐々木氏は胸を張る。Ulysses 人的資本ダッシュボード®は高機能フィルムメーカーの恵和や、JCRファーマが導入しており、それぞれ24年2、3月に稼働予定だ。

 併せて、新規ユーザー向けに「Ulysses/人的資本らくらくスタートパック」の提供も開始した。同プランは導入期間8週間、初期費用240万円でSAP SuccessFactorsを活用した基本的な人材管理と、Ulysses 人的資本ダッシュボード®をコンサルタント主導で導入するプランだ。価格を抑え、ユーザーの負担も極力減らしているため、人的資本情報の管理や可視化、開示に向けてのスタートを手軽に切れるソリューションと言える。

 先述したように、人的資本経営は今後ますます重要視される。しかしその実現に至るまでの道のりは険しい。まずは人的資本関連情報を可視化して、現在の状況をモニタリングできる仕組みを整備するところからのスタートが現実的だろう。秋葉氏は最後に、導入ベンダーとして目指す姿を語ってくれた。

 「当社が常に重視しているのは、技術の進化やトレンドをキャッチアップし、SAP人事専業の強みを生かして、お客さまの課題解決につながるSAP SuccessFactorsを活用した独自ソリューションを開発、提供していくことです。当社がタレントマネジメントにいち早く着目してお客さまの支持を得られたものも、この考え方があったからです。これからも海外の先進事例を学び、日本の企業や文化にマッチする形で取り入れていきます。当社の人事ソリューションでお客さまの企業競争力ならびに企業価値の向上に寄与できればと考えています」

セミナー情報

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日時 :2024年1月23日(火) 15:00-16:00

開催方法 :オンライン

参加費 :無料

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