デジタル化で水産業に新しい風を起こすフーディソン コスト効率向上&拡張性が高いWi-Fi、カメラセキュリティ基盤でビジネスを強化クラウド上での統合管理で負担も減

» 2024年05月15日 10時00分 公開
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 Wi-Fiは、今や企業に欠かせないネットワークインフラの一部となっている。しかし、目に見えない無線を利用するだけに安定的な運用やトラブル対応が難しいという課題もある。特に複数の支社や店舗を展開している企業では、遠隔拠点に設置されたアクセスポイントをどのように管理すればよいかと悩むIT管理者は多いはずだ。

 トラブル対応のためにわざわざ現地に赴いても何が原因なのかはっきりせず、根本的な解決ができないという経験をしているのではないだろうか。

 都内に鮮魚店「sakana bacca」(サカナバッカ)を展開し、飲食店向けには生鮮品EC「魚ポチ」(ウオポチ)を提供しているフーディソンは、その新しい生鮮流通ビジネスのためにITを積極的に活用している。そのため同社にとってWi-Fiは非常に重要なインフラであり、以前はネットワークの運用や拡張に課題を抱えていた。

 しかしフーディソンは、この問題を一気に解決できるWi-Fiソリューションを導入して一元管理の実現と管理負担の軽減を両立させることに成功した。フーディソンの事例を基に、Wi-Fi問題を解決する手法を紹介しよう。

photo 取材に対応していただいた、フーディソン システム開発部 執行役員/CTO(最高技術責任者)を務める上田智氏

生鮮流通に新しい循環を デジタル化を支えるネットワーク基盤に課題

 フーディソンは、「生鮮流通に新しい循環を」というビジョンの下にテクノロジーを積極的に活用したスマートな生鮮流通を実現するビジネスを展開している。従来のような大量消費、大量廃棄から脱却して少量多品種を取り扱うため、商品の固有情報を消費者に届ける仕組みをデジタル化によって実現している。このデジタルプラットフォームを基に魅力的な食材や食文化を発信することで、豊かな食生活の復活を目指している。なかなかシステム化が進まない水産業において、オーケストレーターとしての役割を担うのが同社の取り組みだ。

 2013年に設立されたフーディソンは、翌2014年に飲食店向け生鮮品ECである魚ポチをリリース。続けて同年、鮮魚小売店であるsakana baccaの1号店を東京・武蔵小山にオープンした。2017年には食品事業者向け人材紹介サービス「フード人材バンク」をリリース。いずれも水産業界では、これまでになかったような新しい事業ばかりだ。

※店舗情報はこちらを参照(武蔵小山店は現在、閉店)

 「sakana baccaは都内を中心に店舗数を拡大し、エキナカを含めて8店舗を展開しています(2024年4月現在)。東京都中央卸売市場の大田市場には、専用の作業拠点を設置して多様かつ多量の注文にスピーディーに対応できる体制を整えています。従業員の全ての業務は、ITで効率化しています。新しい取り組みとしては、拠点に設置したセキュリティカメラの映像を業務改善やマーケティングに活用しようとしています。そのため、ネットワークインフラは私たちのビジネスにとって重要な役目を果たしています」と上田氏は述べる。

 店舗や作業場に従来のような有線ネットワークを張り巡らせるのは難しい。商業施設のスペースを間借りしているケースもあり、小さな店舗は大きな機材の設置には適していない。市場の作業場は氷点下の巨大な倉庫に設置されており、塩水を扱う上に電源も乏しいという過酷な条件――Wi-Fiが重用されるのも当然だ。

 しかし、上田氏がフーディソンにジョインした6〜7年ほど前、Wi-Fiはオフィスと店舗にしか設置されていなかった。その上、本社の執務室や会議室、店舗でSSIDが分かれており、移動のたびにWi-Fiをつなぎ直す作業が必要だった。機器が老朽化していたこともあってキャパシティーが不十分で、通信エラーが頻発していたという。

 「そこで市販のアクセスポイント製品を購入して、なんとかWi-Fiを整備し直しました。しかし、とにかく運用が煩雑でしたね。つながらないという問い合わせがあっても、リモートでは状況が分からない。現地に赴いても原因が特定できず解決に至らない。毎回毎回、遠隔拠点に行くわけにもいかないので、多くの問題に対応し切れなくなってしまったのです」(上田氏)

 このような事情があり、エンタープライズ向けの統合運用に移行してリモートでもスピーディーに管理、対応できるWi-Fiソリューションを求めていたと上田氏は振り返る。

統合・リモート管理を低コストに実現 厳しい環境に耐えるWi-Fiソリューション

 Wi-Fi環境の改善に向けて、上田氏は幾つかの企業向けソリューションを検討した。統合運用、リモート管理という視点で複数の著名な製品をピックアップしたが、コストと運用性が問題だった。ハードウェアの導入もさることながら、大きな問題となったのはライセンスコストだ。高いランニングコストの発生は、フーディソンにとって重大な負担だった。

 そこで上田氏は、Ubiquitiの「UniFi」製品ラインに注目した。UniFiは、エンタープライズ向けにクラウドコントロールプレーンを提供している。上田氏は、統合管理やリモート管理を実現しながらライセンスコストがかからないという顧客中心のユニークなビジネスモデルに魅力を感じたと話す。アクセスポイント導入におけるコストパフォーマンスもよく、フーディソンのニーズに応じてさまざまな規模のサイトにスケーラブルに設置できると考えられた。

photo フーディソンが導入しているUniFi製品の一部。左からアクセスポイントの「U6 Pro」、AIカメラ「AI 360」、セキュリティカメラ「G3 Flex」、同じくセキュリティカメラ「G4 Pro」。U6 Proは天井や壁掛けにしてスタイリッシュに設置できる

 フーディソンは、まず本社オフィスと店舗のWi-Fi環境の更改に取りかかった。特に店舗では、占有スペースを取らないコンパクトなアクセスポイント「UAP nanoHD」が有用だった。後からオープンした新しい店舗では、ゲートウェイとネットワークビデオレコーダーを一体化した「Dream Machine Pro」でさらなる省スペース化を図っている。セキュリティカメラは屋外対応の仕様で、大量の水を扱う鮮魚店に最適だった。一部の商業施設内を除き、4店舗に「G4 Pro」などを設置している。

 実は当初、上田氏は環境が厳しい市場の作業拠点にWi-Fiを設置することは考えていなかった。しかし「よくよく調べてみると、UniFi製品ラインにはマイナス30度まで耐える『U6 Pro』や『U6 Long-Range』も用意されているというのです。これを用いれば、低温の作業拠点にもWi-Fiを敷設できると考えました。広大ですが見通しのよい倉庫なので、最小限の台数で済みます」(上田氏)

 フーディソンは、大田市場の仲卸区画や外部の物流施設に体育館ほどの大きさの倉庫を2つ保有しており、それぞれ冷蔵庫や冷凍庫並みの低温が保たれた作業場と事務所を設置している。ここに高耐久のアクセスポイントとセキュリティカメラを設置して、業務支援用のITを提供している。いずれは、一部店舗に導入しているAIカメラ「AI 360」を作業場に展開することも検討中だ。

Wi-Fiとカメラを応用したチャレンジへ フーディソンのビジネス成長を支えるUniFi

 UniFi製品ラインに更改したことで、Wi-Fiの管理環境は大幅に改善された。上田氏は、ネットワーク環境のメトリクスを取得して状態を一目で把握できる点が気に入っている。今のところUniFiの帯域制御が有効に機能しており安定稼働しているため活用には至っていないが、問題が発生するとトポロジー図で原因箇所を素早く特定できるようになった。

ALTALT 左:UniFi製品ラインは、カメラを含む複数のネットワーク機器を一元管理できる/右:管理画面からアクセスできるトポロジー図により、トラフィックやトラブル箇所も一目で把握可能

 「合計12サイトをリモートで管理できるようになったのは非常に便利ですね。普段は私一人で管理しています」と上田氏。上場企業である同社のネットワークシステムの管理をほぼ一人で担っていると考えると、負担軽減に対するUniFiの貢献度の高さがよく分かる。

 また「いざというときに、他のメンバーに確認や作業を任せることができるほど簡単です」と話す上田氏は、扱いやすいツールにも助けられているという。一般的に法人向けのネットワーク製品の場合、管理者には複雑なコマンド操作を習得してもらう必要がある。しかしUniFiは、全ての操作をGUIで実行できるため、扱う人間を限定することがなくITにおける属人化問題も解消できる。

 「ハードウェアもリーズナブルなので、問題が発生したらすぐに取り換えてしまえばよいというのも利点の一つです。このコロナ禍で、UniFiに搭載されたVPN機能をリモートワークにも活用できたのは想定以上の効果と言えます」(上田氏)

 上田氏は、Ubiquitiがエンタープライズ向けネットワークソリューションとしては希少なネットストアでの販売を実現している点もメリットだと話す。最初こそ代理店を通じて調達したものの、社内の人員で設置、管理できることを確信した後はストアで気軽に購入しているとのことだ。

 フーディソンは、特別なカメラソリューションを必要とせずUniFi製品ラインで新しい業務改善やサービス強化のためのセキュリティカメラ(ネットワークカメラ)をそろえることができた点も高く評価している。

 「ネットワークカメラは防犯の目的の他、上場企業に必要な監査情報として応用しています。つまり、レジでお金を適切に管理できているかどうかの証左になるわけですね。お客さまの動線や棚の状況を映像で把握することで、新しいマーケティング施策を検討できると考えています。作業拠点では、防犯だけでなく従業員の作業の可視化に活用しています。というのも、作業は深夜から明け方に行われるために情報を得るのが難しいのです。作業の状態を把握して、一層の効率化を図りたいと考えています」と、上田氏はUniFi製品ラインのさらなる活躍を期待している。

 フーディソンは今後もsakana bacca店舗を増設する計画だ。また魚ポチの流通量は右肩上がりで伸びており、サービス領域を拡大したいとしている。

 「Ubiquitiはさらに大規模環境向けの高度なサービスも本格展開するとのことですから、前向きに活用を検討したいと考えています。今後もサポートサービスの強化に注力し、私たちのビジネスを強力に支援してくれることに期待しています」(上田氏)

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提供:Ubiquiti Japan株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia ビジネスオンライン編集部/掲載内容有効期限:2024年5月29日