素早い意思決定を促す会議室はこうやって生まれた イトーキがこだわった“マイク”選びの要は

PR/ITmedia
» 2025年02月27日 10時00分 公開
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 オフィス家具の製造、販売を手掛けるイトーキは、明治期に創業し今日に至るまでオフィス環境の進化に貢献してきた。現在は家具や設備のみならず、内装設計、働き方のコンサルティング、オフィスデータ分析、情報通信・AV、プロジェクト推進など7つの専門別セクションを展開し、専門チームが連携してエンド・ツー・エンドでオフィスづくりをサポートしている。

イトーキの特徴の一つに、情報通信・AV事業やソリューション事業に注力してオフィスの高度化を進めている点が挙げられる。現代のビジネスやオフィスはICTの存在があって成り立っており、ワークスタイルに合わせて最適なシステムを導入、運用することが必要不可欠だ。

photo イトーキ 椎野由郷氏(営業本部 セールスディベロップメント統括部 ソリューション営業部 システムデザイン室 室長)

 「当社はICTの専門チームを組織して、長年にわたってノウハウや技術を蓄積してきました。お客さまの要望やオフィスの要件に合わせてICTを自社で提案できる点が強みです。

 昨今はオフィスデータを活用したビジネス『Office3.0』に注力しており、家具などに取り付けたセンサーから収集した従業員の稼働データやサーベイによるパフォーマンスデータなどをレイアウト上で掛け合わせて分析し、最適なオフィス空間を提案、実現するコンサルティングサービス『Data Trekking』でデータドリブンな事業を展開しています」と、イトーキの椎野由郷氏は話す。

 イトーキが東京・日本橋に構える「ITOKI DESIGN HOUSE」は、同社が提案する最新のオフィスレイアウトや働き方が学べるオフィス兼ショールームだ。同社の従業員が実際に働く様子を見学しながら、テクノロジーとデザインを高度にインテグレートした革新的なオフィス空間を体験できる。

 ITOKI DESIGN HOUSEは大規模なリニューアルを定期的に実施しており、従業員の意見をフィードバックして常に最適な働き方を体現し続けている。そうした努力もあって同社の従業員エンゲージメントスコアは年々上昇し、新卒人気ランキングなどの調査でも上位に位置するようになった。

 「ITOKI DESIGN HOUSEは3フロアで構成されています。2023年は“来たくなるオフィス”を目指して『居心地』を重視したコンセプトで1フロアをリニューアルしました。2024年には『ここでしか得られない経験価値』を重視して別のフロアをリニューアルしたのです。

 出社回帰の動きもあって、多くの企業において座席や会議室の不足が課題となっています。出社人数が戻っただけでなく、ハイブリッドワークや定期的なWeb会議の開催など新しいビジネススタイルが定着した結果、これまで以上に柔軟な働き方に対応するオフィスが求められるようになりました。新しいフロアは、幅広いICTを活用して用途に合わせて形態を変えられるオフィスを目指しました。“オフィスづくりに終わりはない”と考えてアップデートを繰り返しています」

音と映像でアクティブな議論を実現する役員会議室

 2024年に実施した大規模リニューアルの注目点として、2つの会議室「Decision Room」と「Stadium」を紹介したい。Decision Roomは役員会議などを開催するためのスペースとして、Stadiumは全従業員が使うプレゼンテーションルームとしての利用を想定して設計されている。

photo 16人を収容するStadium。全体をブラウン系の色で統一してAVラックは別室に設けるなど、シンプルでスタイリッシュな内装が特徴

 ポイントは「アクティブな議論」と「速い意思決定」をサポートし、オンライン/ハイブリッド会議に対応するICT設備を備えている点だ。

 「Stadiumはプレゼンテーション向きですが、参加者の視点の高さが一致するように工夫しています。Decision Roomは参加者がフラットな関係を維持できるレイアウトが特徴です。操作しやすいタッチ式の大型モニターを設置しており、デジタルホワイトボードとしても活用できます。椅子に座って“会議を聞くだけ”ではなく、積極的に席を立ってボードに図やメモを書き足したり細かな内容を説明したりと、アクティブに議論できる環境を目指しました。どの座席からもモニターが見やすく、動きやすいようにしつらえています」

 ハイブリッド会議は、リモート参加者が議論に加わりにくいという点がよく指摘される。そこで2つの会議室には、話者を追尾して自動でフォーカスする「トラッキング機能」を実装したWebカメラを導入している。Decision Roomには高性能なWebカメラを採用してオンライン参加者に話者の表情まで伝わる映像配信にこだわった。

 「映像と同じく重要なのが音声の品質です。オンラインでコミュニケーションできることは大前提として、誰が何を話しているのかを明確にし、その気持ちを適切に伝えられなければ意味がありません。そのためにはカメラとマイクをいかにスムーズに連携させられるかが鍵となります。そこで両ルームに導入するマイクは、収音性能はもちろんカメラトラッキングシステムとの連携機能を重視しました」

 会議室に設置する音響機器は、準備が容易で使いやすく、議論を妨げないものでなければならない。オフィスの意匠を邪魔しないデザインであることも考慮すべきだ――イトーキはそう考えた。両会議室に、天井に埋め込むシーリングアレイマイクを採用したのは当然の結果だった。

 的確に収音して話者の位置を特定し、カメラトラッキングシステムともスムーズに連携できる製品として同社が選んだのが、Shureの「MXA920 シーリングアレイマイクロホン」だ。

photo 天井に埋め込まれた四角形のデバイスが、MXA920 シーリングアレイマイクロホンだ。シンプルなデザインで部屋の意匠に合わせられるため「デザイナーにも好評だった」と椎野氏は話す

議論に集中できるシーリングアレイマイク カメラトラッキングで表情も届ける

 馬てい形のレイアウトが特徴的なDecision Roomは、話者の表情を捉えるために7つのカメラを天井近くに設置している。部屋の中央部に埋め込んだMXA920は多数の小型マイクを内蔵しており、話者の位置を立体的に捉えられる。

 「MXA920の位置特定精度は非常に高く、詳細な位置情報をトラッキングシステムに提供できます。Shureはカメラメーカーと積極的に協業を行っており、カメラシステムとスムーズに連携できる点も選定した理由の一つです。MXA920があったからこそDecision Roomに欠かせないカメラトラッキングを実現できました」

photo ソファが組み合わさった家具が特徴のDecision Room。序列を意識させないようにテーブル席とソファ席を用意して、参加者の視線が交わりやすい馬てい形のレイアウトとした。テーブルの間に通路を設けることで、画面前にもアクセスしやすくした

 取材時にMXA920とカメラトラッキングを作動させてもらったところ、話者を素早く捉えてモニターに映し出された。MXA920は小声も的確に収音できるため、ハイブリッド会議時にオフィス参加者だけで盛り上がってしまった場合も、その会話と細やかな表情の変化をリモート参加者に届けられる。だからこそハイブリッド会議で公平な議論が実現し、スピーディーな意思決定を可能にするというわけだ。

 ITOKI DESIGN HOUSEには、多数の見学客が日々訪れている。取材時も見学客が入れ替わるように訪れてスタッフの説明を聞いていた。「Decision RoomとStadiumの注目度も非常に高いです」と椎野氏は話す。ハンドマイクや机上に配置するグースネックマイクが室内に見当たらないために「どうやって収音しているのか」と疑問に思う見学客は多く、天井のマイクを見て驚くという。

 音響システムと映像システムを連携させて複雑な操作なしに使用できる点もポイントだ。見学後、「すぐにでも同じような会議室を作りたい」と話す経営者もいる。

 「Decision RoomとStadiumを構築するに当たり、シュア・ジャパンさまのサポートが大きな助けとなりました。私たちの疑問に的確に回答し、現地設定・調整作業も含め完成まで見届けてくれました。このような手厚いサポートがあってこそ、新しく提案したい会議室ができたと考えています」

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会議室改革は経営戦略 新しい働き方を提案し続けるイトーキ

 イトーキはこれからも、さまざまなオフィスデータの活用によってオフィス空間の構築や運用の最適化を図るOffice3.0に注力しながら、ワークスタイルやワークスペースの発展に貢献していく。「経営者は、オフィスや会議室のデザイン、設備を『経営戦略』として捉えるべきです。オフィス改革は従業員エンゲージメントと業務効率化の向上につながる重要な取り組みです」と椎野氏は強調する。上述したように、イトーキ自身がそれを実践して従業員満足度や第三者評価を向上させている。

 ITOKI DESIGN HOUSEは、今後も音響・映像設備を含めてアップデートしていく。椎野氏は「シーリングアレイマイクを活用してマイクを意識しない“マイクフリー”な部屋の価値を多くのお客さまに提案したい」と展望を語る。

 オフィスのことを知り尽くしたイトーキのソリューションと高い品質と柔軟性を併せ持つShure製品の組み合わせが、オフィスデザインを自由にして柔軟な働き方を実現させてくれるはずだ。

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提供:シュア・ジャパン株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia ビジネスオンライン編集部/掲載内容有効期限:2025年3月16日