超薄型ボディの低価格フルHD機 Xacti「DMX-CS1」:フルHDビデオカメラ新時代(6)(2/2 ページ)
三洋電機の“Xacti”DMX-CS1は最薄部20ミリのスリムボディにフルHD動画撮影機能を搭載した、超スリムカメラ。シリーズに共通する独自の存在感は唯一無二といえる。
PCとの親和性は高いが、負荷の高さが課題
撮影した映像は前述のとおり、.MP4の拡張子を持つファイルとして記録される。映像はMPEG-4 AVC/H.264、音声はAACで圧縮されており、QuickTime Playerのほか、H.264に標準で対応したWindows 7上では、Windows Media Playerでも再生可能だ。
Full-HD(1920×1080ピクセル 16Mbs)からのスクリーンショット。「ビデオカメラ」としては光学ズーム倍率が9倍と低く、遠くの被写体を狙うのは苦手。カメラの性格から言っても、大きく写したいのなら、可能な限り被写体に近づいて撮るべきだろう
最高画質でもビットレートは約16Mbpsに抑えられているが、PCでの再生にはやや負荷の高いフォーマットである。Core i7 860(2.8GHz)を搭載したデスクトップPCではフルサイズでも問題なく再生できたが、Core Duo T2400(1.83GHz)を搭載した古いノートパソコン(ThinkPad T60)では、半分のサイズに縮小してもコマ落ちが発生した。もっとも、最近ではH.264の再生支援機能のついたネットブックなども増えてきたから、高性能なPCでなければ再生できない、とは言い切れないが、気軽に楽しむには、PCを使わずにHDMI経由でテレビに直接映してしまうのがいいかもしれない。
また、市販のビデオ編集ソフトでも、本製品の映像ファイルを問題なく読み込めるものが増えてきたが、負荷はやはり大きいようで、AVCHDの高速編集を実現した「EDIUS Neo 2 Booster」(トムソン・カノープス)を例にとると、AVCHDカメラなら3つの映像を同時に再生できるほどのPCでも、MP4形式の映像は1ファイルの再生もコマ落ちが発生するほどだった。
今回はAVCHDビデオカメラと同時に試用したのだが、もとより並べて比較すべき製品ではない。というより、DMX-CS1によるスナップ撮影は、ビデオカメラでの撮影とはまったく異なる体験だと感じる。撮る人と撮られる人の距離感が異なり、撮られる人の受ける威圧感が異なり、そしてカメラ自体の携帯性のよさが異なるから、おそらくDMX-CS1でしか撮れない映像がたくさん得られるハズだ。しかも、家に帰ってテレビにつなげば、フルHDの精細な映像を楽しめる。DMX-CS1ならではの魅力が見出せる人にとっては、実売4万円前後という価格以上の満足度が得られる1台といえる。
モデル:倉岡生夏(くらおか きなつ)
1991年7月17日生まれ、東京都出身、AB型。チョコレート大好き(1日約1キロ食べています)! 動画共有サイト「zoome」で「チョコ姫★倉岡生夏」ムービー日記更新中
チョコ姫★倉岡生夏:http://zoome.jp/kinatsu/
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