第133回 秋と草花と紅葉の関係:今日から始めるデジカメ撮影術(3/3 ページ)
草花や木々がしっとりとキレイな秋は、カメラを手にぶらぶら散策したくなる。さあ、一眼レフを持って出かけよう。
秋といえば紅葉
最後は秋らしく紅葉で。
紅葉を撮るときも、他の花を撮るときと基本は同じ。赤をより際立たせようと思ったら、露出補正はマイナス気味で。背景は暗い方が赤がくっきり出る。晴れた日の爽やかな紅葉もいいが、しっとりした黒と赤の紅葉もいい。
今回はしっとり系で。
たまたま雨が降りそうな天気だったので、いやがおうでもしっとり系に。ちょっと見下ろす感じで池を背景に撮ってみた。これをベースにあれこれ撮り比べてみよう。
後ろに見える茶室をいれた構図シリーズ。すべて絞り優先でマイナス1の露出補正で撮っている。
まず同じ位置から少し低いアングルで。
同じ位置から撮る高さと画角を変えてみた。こちらは少し広角にし、茶室が画面下から1/3くらいにくるように構図をとった。
次はやや望遠にしてピントを合わせる紅葉を変えてみた。絞りはどちらもF5.6だ。
メインの被写体が近いほど、背景は大きくボケる。茶室のボケ方が全然違うのが分かる。
次は縦位置で。
1枚目は垂れ下がる枝の形がきれいだったので、それに注目して撮ってみた。2枚目の方がオーソドックスな感じかな。
面白いのは同じ日に同じ場所で撮っても、ちょっとした構図やフォーカスの位置で違った写真になるということ。
それが写真の面白いところだ。
最後にもうひとつ。
紅葉をしっとりくっきり赤を際立たせるなら、背景が黒い方がいい。晴れた日の天高き空に真っ赤な紅葉というさわやかな図もいいが、黒をバックに朱の紅葉という方が日本っぽい気もする。
でもどうせなら紅葉をもっと小さく画面の隅に置いて「黒の中に赤」を際立たせてみるのも楽しい。
カメラの基本的なセッティングが決まったら、きれいで上手な写真より、自分が何に心惹かれたのか、なぜそれを撮りたいと思ったかが伝わるような写真を目指す方が楽しいと思う。
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