レビュー
デジタルならではの「容赦なさ」が楽しい――ペンタックス「K-5」(5/5 ページ)
ペンタックス「K-5」は高評価を得た「K-7」の上位機種として用意されたデジタル一眼レフ。ISO51200という超高感度対応も含め、デジタル一眼レフとして「デジタルならでは」を容赦なく詰め込んでいて、とにかく面白い。
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作例(2)
K-5は白熱灯下のAWBで強く合わせるか弱く合わせるか(照明の雰囲気を残す)をカスタム設定で決めておけるので、撮り比べてみた。白熱灯タイプの蛍光灯の下での撮影となったが、違いははっきり出ている。
白熱灯下のAWB弱。シャドー補正中。100mm 1/20秒 F5.6 ISO4000 +0.3(写真=左)、白熱灯下のAWB強。シャドー補正中。100mm 1/20秒 F5.6 ISO4000 +0.3(写真=右)
ハイライト&シャドー補正とHDRを撮り比べてみた。HDRを強(誇張3)にすると、かけすぎたHDR独特のフラットな面白い写真になる。
左上から、「HDRオート」「HDR弱」「HDR中」「HDR強」。オートだとハイライト部がうまく押さえられたが、シャドー部は誇張しすぎずに残った。この辺はカメラ側の判断だろう。(写真=左上)、HDR弱は「誇張1」と書いてある通り、じゃじゃ誇張気味になってシャドウ部が強く補正される(写真=右上)、HDR中はさらに誇張されてHDRしすぎ感が出てくる(写真=左下)、HDR強までくるともうやりすぎて、デジタルフィルタで遊んだ写真という風情。誇張HDRのおもしろさを狙いたいとき用だ(写真=右下)
カスタムイメージで絵作りはどう変化するか。K-7から新しく追加されたのは「銀残し」「リバーサル」の2つだ。
リバーサルモードではホワイトバランスもデイライトになる。そうすると室内でフィルムで撮ったときの質感に近づいて面白い。なおISO40000と超高感度だが偽色ノイズがうまく押さえられていて不自然さもない。18-135mm F3.5-5.6 WR DC 53mm 1/250秒 F4.5 ISO40000 +0.7
クロスプロセスフィルタも使ってみた。使ったフィルタはランダム。通常撮影の写真と見比べてみて欲しい。気に入ったプロセスがあればそれを3つまで記録しておいてあとから呼び出せる。
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