第137回 早春の花とメジロの関係:今日から始めるデジカメ撮影術(3/3 ページ)
まだ寒い日も多いが、花の姿も見えるようになってきた。早春に楽しめる菜の花と梅園の梅、そしてメジロを撮りましょうという話。レンズ選びの話も少々。
梅とメジロを撮る
日本で最初に花見で鑑賞された花は梅だったという。奈良時代の話。その後、桜に変わっていったのだ。でも梅にしかない楽しさが1つ残っている。それはメジロとのカップリングである。梅の季節は必ず望遠レンズを1本持って行くことにしている。メジロがいたら撮るためである。
梅の木に緑色のメジロがよく似合うのだ。
「梅にうぐいす」なんていうけれども、実際に梅の木にいるのはたいていメジロ。勘違いしやすいので注意。
レンズの選択で一番お手頃なのは、300ミリ(APS-Cサイズのカメラに組み合わせると450ミリ相当になる)までの望遠ズーム。わたしは70-300mm F4.5-5.6を使っているけど、各社からいろんなバリエーションが出てる。これ以上の望遠ズームレンズになると重くなってくるのでほどほどに。
で、枝の上の方を気にしながら歩いてると、ときどき鳥の声がしたり、枝が揺れてたりする。立ち止まってよく探すと、小さな鳥が見えるはずだ。小さな鳥は長くじっとしてないので、ちょこまかと動く。おかげで見つけやすい。
抹茶っぽい色ならメジロである。望遠レンズでのぞくと目の周りがペンキで塗ったように白いのですぐわかる。けっこう小さいので近視の人は目を凝らすべし。
不用意に近づくと逃げられるのでまず立ち止まる。そして太陽の方向をチェックし、メジロが順光になる位置へそっと移動する。1本の木にとりついたら、そこの枝を何度か移動するので、撮りやすい位置に来るのを待って連写。逆光で撮るのは難しいので方向は重要だ。
手前に枝がかぶるとピントがずれやすいし、顔が影になるとメジロのかわいさが出ないので注意。太陽を背にして撮りやすい位置へ来てくれるのをじっと待つのが正解。
メジロはちょこまかと移動するのでいい位置に来たら素早く連写である。じっとしてない鳥なのでISO感度をちょっと上げてシャッタースピードは1/1000秒を確保したい。そうするといろんな「梅とメジロ」を楽しめるのだ。
本格的に野鳥を撮るならもうワンランク上の望遠レンズが欲しいけど、それは財布や体力と相談ということで。ほかにもこの季節はシジュウカラやジョウビタキ、エナガなど、場所にもよるけれどもいろんな鳥が見られて楽しい。望遠レンズを用意して上を向いて歩くのもまたよしである。
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