第139回 子どもと遊びと表情の関係:今日から始めるデジカメ撮影術(1/3 ページ)
暖かい日も増えて、子どもと遊びに出かけたくなる季節がやってきた。遊び回ってる子どもをタイミングよくがんばって撮るのもよいが、一緒に遊びながら自然な表情を撮ってみよう。
子どもを連れて遊びに行きたくなる春。そんなとき、たいていの親御さんはカメラを持って行くわけで、ここ1〜2年だと、デジタル一眼をぶらさげてる親が明らかに増えてる。
それは正しいことであると思う。だって、コンパクトデジカメで子どもを撮るのってけっこう難しいから。
記念写真より楽しい写真を
子ども撮影が難しく感じられるのは、なかなかじっとしてくれないから。確実に撮るために、子どもがじっとしてるときを見計らって、声をかけてカメラの方を向かして、パシャっと撮る。
するとこんな写真になる。
確かにこう撮れば失敗はしないし、撮る方も楽だけど、それでいいのか、と。確かに公園で遊具に乗ってる写真ではあるけど、もうちょっと楽しそうな写真が欲しいよね、と。残った写真が楽しそうならそれでOK。
じゃあふたつのことに注意してみよう。ひとつは目線の位置。子どもと同じ高さになってみる。ちょっとしゃがむだけでいい。
もうひとつは「流れの中で撮る」こと。デジタル一眼がいいのはココ。コンパクトデジカメに比べてカメラ側の反応が機敏なので、流れの中でさっと撮れる。撮ろうと思ってから撮れるまでのタイムラグが少ない。
そうするとこんな写真になる。
ちょっと雰囲気がよくなってきた。
でも待てよと。よく見ると遠くに桜が見える。桜もちょっと背景を入れたら桜つきの写真になるかも。
こうすれば、桜の季節に公園に遊びに来ました、って写真になる。ただ、よく見ると、ピントが合ってない。
顔ではなくて手にピントが合ってしまったのだ。デジタル一眼はコンパクトデジカメに比べてピントの合う範囲が狭いので、気をつけないとこういうことがあるのだ。
特にぐぐっと寄って顔のアップを撮りたいときは注意。
遊具に乗って身体を前後に揺らしてるんだけど、それだけで微妙にピントがズレちゃうのだ。
そんなわけで、遊び回ってる子どもをタイミングよく撮りたいときの敵はピントである。デジタル一眼ならどれもAFが速いかというとそうでもなくて、やはり機種やレンズによって違う。そして子どもはおもしろがってカメラに突進してくるのだ。
それをやられるとAFが間に合わなくてこんな写真になったりするのである。おそろしや。
それを避けるには止まったタイミングで撮るか。
あわてて撮ると、奥にピントが合っちゃったりするしね。
シャッターを切る瞬間までピントを合わせ続けてくれる「コンティニアスAF」を使うという手もある。子どもの動きくらいなら追従してくれるが、AFポイントがずれちゃうと逆に思わぬところにピントが来ちゃうこともある。
滑り台から降りてくる様子をコンティニアスAFで追ってみた。
ちなみに滑り台を降りたあとあとどうなったかはノーコメント。
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