「COOLPIX P300」第3回――雪山へP300を連れ出す:長期試用リポート(2/2 ページ)
ニコン「COOLPIX P300」の使い方をある程度をマスターしたところで、まだ雪深い穂高岳へP300を連れ出した。ピッケル片手の過酷な山行でP300は活躍できたのだろうか。
P300を使うようになって、感じた唯一と言っていい不満点はマニュアルフォーカスがないことだ。オートフォーカスではどうしてもピント合わせが苦手な状況もあるし、あらかじめ対象までの距離が分かっている時は、マニュアルフォーカスで撮影をしたい。これができなくて歯がゆい思いをすることがあった。
今回のように、サッと撮ってサッと収納するという流れの中でフォーカスを自分であわせている余裕なんてないのは確かだが、何らかの形で自在にフォーカスを触れる機能がほしかった。
デジイチ予備機としてのポジション確保
筆者が取材に出るとき、自身が撮影をする場合はいいのだが、筆者が記事内に登場する必要がある場合、カメラ経験があまりない同行者に撮影を依頼することもある。その場合、デジタル一眼レフだとフォーカスエリアなどのカメラの設定をある程度済ませた上で渡すようにしているのだが、そもそも重い機種だったりすると手ブレが発生したりと不安定な写真になりがちだった。
P300の場合、前回のテスト時に雪景はPモードで撮影するのが適切だと分かったので、今回も撮影モードはPモードに固定しておき、ISO感度は上限800の感度制限オート(日中は400でもいい)、フォーカスエリアもオートとした。顔検出は便利な機能であるが、雪山ではサングラスやゴーグルをつけていることが多く、精度に不安があったため使わなかった。動き回る被写体の場合、追尾フォーカスを使うと比較的楽にフォーカスを合わせ続けることができた。
普段は予備機のDP2を使っている同行者にもP300は好評で、特にレンズがあまり飛び出ていないコンパクトなボディとわかりやすい操作感が気に入ったようだ。筆者がデジタル一眼レフを持って山へ入る時、予備機としてP300を持って行くようになったのは言うまでもない。
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