バリアングル液晶搭載、より小さくなった「OLYMPUS PEN Lite E-PL3」
オリンパスがE-PL2の後継モデル「OLYMPUS PEN Lite E-PL3」の開発を表明した。撮像素子や高速AFなど主要部分は「E-PL3」と同一で、E-PL2より小さく、軽くなりながらバリアングル液晶を搭載する。
オリンパスイメージングは6月30日、マイクロフォーサーズ規格に準拠したデジタルカメラ「OLYMPUS PEN Lite E-PL3」を2011年秋に販売開始する予定であると発表した。ボディ単体、「M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II R」をセットしたレンズキット、「M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0-5.6R」もセットしたダブルズームキットが用意され、価格は未定。
PENシリーズの中核を担うモデルで、E-PL2より重量比約17%となる262グラムの軽量ボディながら、シリーズとして初めて上下稼働するバリアングル液晶を搭載した。液晶は上方向80度、下方向45度に可動し、サイズは3型(アスペクト比16:9 46万画素)。ボディサイズの小型化を実現するためにシャッターユニットは新設計されており、最速5.5コマ/秒という上位モデルE-P3を上回る連写が可能となっている。
撮像素子にはE-P3と同じく4/3型 有効1230万画素の「新ハイスピード Live MOSセンサー」を、画像処理エンジンには「TruePic VI」を採用しており、1920×1080ピクセルのフルハイビジョン映像を撮影できるほか、静止画については最高ISO12800の超高感度撮影が行える。
オートフォーカスについても、E-P3と同様、「従来の倍速(120fps)で駆動する新型の撮像素子」「信号処理からフォーカス状態を検出する演算処理の高速化」「MSCレンズの高速制御」「レリーズを押してからのAFシステム起動レスポンスの高速化」などによって構成される「FAST AF」システムを採用しており、高速なオートフォーカスを可能としている。
「鮮やかさ」「明るさ」などのアイコンを選んで操作するだけで意図した仕上がりを得られるライブガイドも進化し、撮影モード「iAUTO」時のみならずP/S/A/Mの各撮影モードでも利用できる。ライブガイドの「明るさ」の拡張機能である、「明るいところ」「暗いところ」だけを個別に調整できる「トーンコントロール」も新たに用意された。
アートフィルターは「ポップアート」「ファンタジックフォーカス」「ラフモノクローム」「トイフォト」「ジオラマ」「ドラマチックトーン」の6種類を用意し(E-P3は10種類)、これらに重複して利用できる「アートエフェクト」も、フレームを付加する「アートフレーム」、周辺光量を落とす「ピンホール」、ピントを柔らかくする「ソフトフォーカス」、光芒を発生させる「スターライト」、四隅にぼかしを加える「ホワイトエッジ」が用意されている。
撮影機能としては画像処理によって撮影画像を2倍に拡大するデジタルテレコン機能を搭載した。画像は画像処理エンジン「TruePic VI」によって補完され、オリジナルの画素数で出力される。このほかシーンモードに「3Dフォト」が追加されおり、ガイドに従って撮影するだけで3D対応のテレビやパソコンで鑑賞できる3D写真を撮影できる。
動画撮影に関しては、記録形式をAVCHD/MotionJPEGの2方式から選択でき、AVCHD時の画像サイズは1920×1080ピクセルもしくは1280×720ピクセル、MotionJPEG時の画像サイズは1280×720ピクセルもしくは640×480ピクセルとなる。音声についてはステレオマイクを内蔵しており、AVCHD時にはドルビーデジタル、MotionJPEG時にはリニアPCMにて記録される。
ストロボは内蔵しないが、パッケージにはガイドナンバー10(ISO200・m)の小型ストロボが同梱される。ワイヤレスコントロール機能も用意されており、FL-300Rなど対応する外部ストロボをカメラボディから制御できる。
オプションとしては本革製ボディジャケット「CS-31B」(ホワイト/ブラック/ブラウン/ライトブラウン)、斜めがけに適した長さに調整できる本革製ショルダーストラップ「CSS-S109LLII」(ホワイト/ブラック/ブラウン/ライトブラウン)、ファブリック素材を利用したショルダーストラップ「CSS-S144」(ブラウン/グリーン)、45メートルの耐圧水深仕様となる専用水中プロテクター「PT-EP05L」などが用意される。
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