マーク・ニューソンデザイン、もうひとつの「K」――「PENTAX K-01」
ミラーレス構造を採用するがそれはデザインのため。デザイナー、マーク・ニューソン氏とのコラボで作られた“もうひとつのK”が「PENTAX K-01」だ。
ペンタックスは2月8日、レンズ交換式デジタルカメラ「PENTAX K-01」を3月中旬より販売開始すると発表した。パンケーキレンズ「smc PENTAX-DA40mmF2.8 XS」の付属するレンズキット、「smc PENTAX-DA L 18-55mmF3.5-5.6 AL」の付属するズームレンズキット、「smc PENTAX-DA L 18-55mmF3.5-5.6 AL」と「smc PENTAX-DA L 55-300mmF4-5.6 ED」の付属するダブルズームキットが用意され、いずれも価格はオープン。実売想定価格はレンズキットが8万円前後、ズームレンズキットが7万円前後、ダブルズームキットが9万円前後。
KDDIが2004年に発売した携帯電話「talby」のデザインでも知られるデザイナー、マーク・ニューソン氏が「不朽」「信頼」「感触」をコンセプトとして掲げたモデル。同時に発売されるパンケーキレンズ「smc PENTAX-DA40mmF2.8 XS」は既存製品「smc PENTAX-DA40mm F2.8 Limited」の光学設計を元に、ニューソン氏がデザインした。
本体は直線を基調としたデザインで構成され、「レッドボタン」や「グリーンボタン」、モードダイヤルや各種ボタンも整然と配置される。レンズ取り外し用のボタンも本体と一体化するという徹底ぶりだ。カラーはブラック×ブラック、ブラック×イエロー、ホワイト×ブラックの3つを用意する。
デザインの自由度を高めるためにミラーボックスや光学ファインダーを搭載しないミラーレス構造を採用するが、「もうひとつのK」(同社)というコンセプトも併せ持つため、レンズマントにはKマウントを採用しており、既存Kマウントレンズがすべて(KAF3/KAF2/KAF/KAマウントレンズが利用可能。KAF2パワーズームは非対応)利用できる。
撮像素子はAPS-Cサイズ(23.7×15.7ミリ) 有効1628万画素CMOSセンサーで、画像処理エンジンには動画関連処理の強化された「PRIME M」を搭載する。ISO感度は100〜12800、感度拡張によってISO25600までを設定できる。
高速読み出し可能なCMOSセンサーおよびPRIME Mの搭載によって動画関連機能も強化されており、MPEG-4 AVC/H.264による1920×1080ピクセルのフルハイビジョン動画を撮影でき、フレームレートも30/25/24fpsが選択できる。絞り/ISO感度/シャッタースピードのマニュアル設定も可能だ。
動画撮影はレッドボタンで即時に開始でき、インターバル撮影や「銀残し」など特徴的なカスタムイメージ設定を適用することもできる。本体にはマイク入力(ステレオマイクも搭載)やHDMI出力など外部インタフェースも搭載している。
AFは最大81点からフォーカスエリアを選択可能なコントラスト検出式で、測光はTTL撮像センサーによる分割/中央重点/スポット測光を選択可能。撮像素子シフト式のボディ内手ブレ補正機構「SR」も搭載する。
モードダイヤルに用意されているHDR撮影は露出幅を3段階から任意選択でき、また、カスタムイメージは「銀残し」「クロスプロセス」など11種類、デジタルフィルターは「ミニチュア」など19種類を用意。各種の処理は重ね合わせての適用も可能で、多彩な表現をカメラ単体で楽しめる。
モードダイヤルには被写体や状況に応じてカメラが自動的に最適な設定を施す「オートピクチャー」も用意されているほか、19種類のシーンモードも用意される。背面液晶は「K-5」と同様の3型/92万画素、上下左右170度の広視野角タイプを搭載する。本体サイズは121(幅)×79(高さ)×59(奥行き)ミリ(ホットシュー、操作部除く)、約560グラム(バッテリー、メモリーカード含む)。
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