ペンタックス、防じん防滴ボディのミドルクラス一眼レフ「K-30」
ペンタックスがエントリークラスなみの小型ボディに、防じん防滴性能や視野率約100%のファインダーなど充実した機能を備えた、コストパフォーマンスに優れるミドルクラス「K-30」を発売する。
ペンタックスは5月29日、ミドルクラスのデジタル一眼レフカメラ「PENTAX K-30」を近日販売開始すると発表した。ボディのみ、「smc PENTAX-DA L 18-55mm F3.5-5.6 AL」の付属するレンズキット、「smc PENTAX-DA L 55-300mm F4-5.8 ED」も付属するダブルズームキット、「smc PENTAX-DA18-135mm F3.5-5.6 ED AL[IF]DC WR」の付属する18-135WRキットが用意され、いずれも価格はオープン。
実売想定価格はボディのみが8万円前後、レンズキットが9万円前後、ダブルズームキットが11万円前後、18-135WRレンズキットが12万円前後。
新製品はエントリークラスに比肩するコンパクトなボディへ、防じん防滴性能や視野率約100%のガラスプリズムファインダーなど充実した機能を備えた、コストパフォーマンスに優れるミドルクラスモデル。
撮像素子は新型の有効1628万画素 APS-Cサイズ(23.7×15.7ミリ)CMOSセンサーで、画像処理エンジンには「PRIME M」を組み合わせることで、ISO感度100〜12800の感度設定が行えるほか(カスタム設定時には最高ISO25600まで増感可能)、最大1920×1080ピクセル/30fpsのフルハイビジョン動画撮影も行える(映像コーデックはMPEG-4 AVC/H.264、保存ファイル形式は.MOV)。
スポーツカーを連想させるボディは約128.5(幅)×96.5(高さ)×71.5(奥行き)ミリの小型サイズながら全81カ所のシーリングによって防じん防滴構造となっており、マイナス10度までの耐寒能力も兼ね備える。光学ファインダーはガラス製ペンタプリズムファインダーを搭載し、上位モデル「K-5」と同等の視野率約100%、倍率0.92倍を実現している。フォーカシングスクリーンにはナチュラルブライトIIIを採用し、「分割」や「スケール」などの別売売スクリーンとの交換も可能だ。
AFモジュールには、新たに回折レンズを用いることでレンズごとの色収差を低減しつつ、撮影時の光源情報も加味して高い精度でのAFを可能とする「SAFOX IXi+」を採用。AF専用の補助LEDも搭載している。測距点は中央9点クロスの11点で、選択した測距点から被写体が外れても周辺測距点の距離情報を参照してAF追従を行う「セレクトエリア拡大」機能を搭載するほか、AFシステム全体のアルゴリズム改良によって動体検出機能や望遠レンズ使用時の追従性能も高めている。ライブビューも60fpsと滑らかで、MF時のピント合わせを容易にする「フォーカスアシスト」機能を利用できる。グリッドは黄金分割など3種から選択できる。
上部のモードダイヤルにはP/A/S/M、TAv、動画などのほか、カメラが被写体や状況を判断して自動的に最適な設定を施す「オートピクチャーモード」や夜景や人物など19種類のシーンモードを用意する。パラメータ調整に利用する電子ダイヤルはボディ背面側とグリップの2カ所に用意されており、迅速な撮影設定に貢献している。連続撮影は最高約6コマ/秒(JPEG 連続Hi時)で、シャッタースピードは1/6000〜30秒となっている。
ボディ内手ブレ補正「SR」によって、交換レンズの種類を問わずに手ブレ補正機構の恩恵にあずかれるほか、SRの機構を利用した自動水平補正や構図微調整(上下左右および回転)も利用できる。加えて、別売GPSユニット「O-GPS1」との組み合わせによる簡易天体撮影機能「アストロレーサー」にも対応する。
画像処理機能として「鮮やか」「リバーサルフィルム」「銀残し」「クロスプロセス」など11種類の仕上がりを静止画/動画いずれにも適用できる「カスタムイメージ」や、「色抽出」「トイカメラ」「レトロ」「ハイコントラスト」など全19種類のデジタルフィルターを搭載する。カメラ内RAW現像も可能で、JPEG撮影していてもカメラ内のバッファからRAWファイルを抽出、保存できるバッファRAW保存機能も備えている。
背面液晶は3型(約92万画素)で、記録メディアはSDメモリーカード(SDHC/SDXC対応)。付属リチウムイオン充電池によって約480枚(ストロボ非発光時、CIPA基準)の撮影が可能。電源については別売単三形乾電池ホルダー「D-BH109」を利用すれば、単三形乾電池(4本)でも駆動する。別売オプションとしてはハンドストラップ「PENTAX O-ST128」などが用意される。
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