今日から始めるミラーレス一眼(4)――「おまかせオート」で人物を撮る(2/2 ページ)
最も多く撮る機会のある被写体のひとつが「人物」でしょう。「おまかせオート」機能を使い、さまざまなシチュエーションで、人物の写りがどのような変化をするかチェックしてみましょう。
暗い屋内での高感度撮影
おまかせオートでの撮影ではありませんが、参考までにISO感度をISO1600に固定し、5機種を撮り比べてみました(プログラムオートでISO1600に固定)。
NEX-F3は、カラーノイズと輝度ノイズを抑えたきれいな仕上がりとなりました。人物の明るさや色合いなど特に気になる点はありません。DMC-GF5もカラーノイズ、輝度ノイズなど上手に処理していると思います。
E-PL3はやや彩度が高めとなりましたが、人物の健康的な雰囲気が出ています。髪の毛などにカラーノイズがやや出ているのが気にあるところです。Nikon 1 J1は、この5機種の中で唯一黄色系の色合いとなりました。カラーノイズは見受けられますが、解像感を残すようなノイズリダクションをしているようです。センサーサイズの小さなPENTAX QはISO1600ではやや解像感に乏しい感じとなってしまいました。背景の暗さに露出が左右されたのか、今までのテストとは逆に明るく写りました。
高感度撮影での発色の自然さという観点から評価すれば、NEX-F3、DMC-GF5という順番でしょうか。両機種とも明るさこそ違いますが、高感度撮影においてこの発色は素晴らしいです。
まとめ
今回紹介した5機種は、初心者でも安心のおまかせオート機能を搭載していますので、失敗の少ない写真撮影を楽しむことができます。こうしたオート機能は、コンパクトデジタルカメラにも搭載されていますが、搭載する大型センサーが生み出す解像感や自然な階調表現は、ミラーレス一眼ならではのものです。
さて、4回に渡って本企画をお届けしましたが、それぞれのカメラには得意分野があることを分かって頂けたと思います。これらを踏まえて、それぞれのカメラの特徴をピックアップしてみましょう。
NEX-F3はボディとレンズを含めたサイズが一番大きいのですが、オールマイティーに使える、安定した画質が特徴です。DMC-GF5は持ち運びに便利なサイズと人物撮影のきれいさが特徴です。店頭で試す機会がありましたら「iA」ボタンのON/OFFを試してみて下さい。E-PL3は、風景や人物撮影時の色にこだわりをもっていることがわかります。上下に角度をつけられるチルト式液晶も便利です。
Nikon 1 J1は、オートフォーカスのスピードや性能、高速連写をはじめとする全体的なレスポンスが良く、見た目とは裏腹のパワフルさが特徴です。被写体に近い付いて撮影できるキットレンズの使い勝手が良さもプラス要素です。
PENTAX Qは、上着のポケットに入るサイズ感とレンズをつけても約300グラムという軽さ、そして多機能な撮影設定がミニチュアサイズに凝縮されており、他のカメラとは違う魅力を感じます。この2機種は、画質は平均点といった印象ですが、それぞれの魅力は玄人受けするようなツボを抑えた作りとなっており、なかなか渋い存在です。
レンズ選びなど初心者には難しい点も多いミラーレス一眼ですが、まずはキットレンズの特徴なども参考にしてカメラ選びをしてみて下さい。
(モデル:佐藤里穂 オスカープロモーション)
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