ニコン、上位機のエッセンスを取り込んだ2410万画素CMOS搭載機「D5200」
ニコンが有効2410万画素 DXフォーマットを搭載したデジタル一眼レフ「D5200」を発売する。最上位機「D4」と同等の画像処理エンジン、「D7000」譲りの充実した基本性能を備え、新GUIで使いやすさも高めた。
ニコンは11月6日、デジタル一眼レフカメラ「D5200」を12月より販売開始すると発表した。ボディのみ、標準ズームレンズ「AF-S DX NIKKOR 18-55mm f/3.5-5.6G VR」の付属する18-55VRレンズキット、加えて望遠ズームレンズ「AF-S DX NIKKOR 55-300mm f/4.5-5.6G ED VR」も付属するダブルズームキットが用意され、いずれも価格はオープン。実売想定価格はボディのみが9万縁前後。レンズキットが10万円前後、ダブルズームキットが13万5000円前後。
バリアングル液晶を備えたエントリークラスの製品で、撮像素子には有効2410万画素 DXフォーマット(APS-Cサイズ 23.5×15.6ミリ)CMOSセンサーを搭載(D5100は有効1620万画素)、ここに同社フラグシップモデル「D4」同等の画像処理エンジン「EXPEED 3」を組み合わせることで、高い描写能力を実現した。ISO感度は常用ISO100〜6400で、感度拡張によってISO25600相当までの増感が行える。
露出制御には上位機と同じく2016分割RGBセンサーを採用しており(D5100は420分割RGBセンサー)、撮影時には撮像素子から得られる情報も組み合わせることで、3D-トラッキング時には動く被写体に対してより精度の高い追尾を可能とするなど、より精度の高いシーン認識を可能としている。
AFセンサーにはDXフォーマット最上位機「D7000」と同じくマルチCAM4800DXオートフォーカスセンサーモジュールを採用しており、スポーツなど動きの速い被写体に対しても高速な合焦を可能とする。測距点は39点(中央9点クロス)。また、2016分割RGBセンサーによるシーン認識との連動によって3D-トラッキング時の被写体追尾性能やオートエリアAF時の被写体判別性能も向上している。連写は最高約5コマ/最大100コマまで。
背面液晶は左側にヒンジの設けられたバリアングルタイプで、サイズは3型/92万画素。バリアングルの可動範囲は開閉時で0〜180度、回転時で−90度〜+180度。ファインダー視野率は約95%で、倍率は約0.78倍(50mm F4レンズ使用時)。
メニュー画面には新GUIを採用しており、クラシック/グラフィックの2パターンから選択可能。特殊効果として「スペシャルエフェクトモード」を用意しており、「カラースケッチ」「ミニチュア効果」「セレクトカラー」「シルエット」「ナイトビジョン」「ハイキー」「ローキー」の各効果をリアルタイムに液晶画面で確認しながら適用できる。
動画撮影機能「Dムービー」も搭載。最大で1920×1080ピクセル/60iの映像を撮影できる。ビットレートも最大24Mbpsまで設定可能だ。本体にはステレオマイクを搭載するほかシャッタースピードとISO感度のマニュアル設定も行える。本体内簡易編集機能も用意されており、前後のカットやフレームの静止画保存などが行える。
本体サイズは約129(幅)×98(高さ)×78(奥行き)ミリ、約555グラム(バッテリー、SDメモリーカード含む)。ボディ前面左下にはラバー(サブグリップ)が用意されておりホールド性を高めている。本体カラーはブラック、レッド、ブロンズが展開される(ボディ単体での販売はブラックのみ)。
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