第4回 dynabook KIRA V832で“正しい色”を知る:カメラマンが使う「dynabook KIRA V832」(2/2 ページ)
PC USERのカメラマンとして活躍中の矢野渉氏による「dynabook KIRA V832」の長期連載。写真家にとってディスプレイの発色は、非常に重要な問題という。V832の発色は写真家が満足するクオリティなのか。
“正しい色”を体感できるテスト
人間の目はかなりの色補正能力を持っている。朝焼けや夕焼け、あるいは電球色など極端に色温度が低い場合を除けば、蛍光灯や日陰の色なども普通に昼光色として認識してしまうため、このあたりのあいまいな色味は間違えてしまう危険性が高い。逆に色温度が高い場合でも、コントラストがはっきりとした“ヌケのよい色”に感じてしまうので、写真の色味をチェックするのには危険だ。
そこでdynabook KIRA V832の液晶ディスプレイが正しい色味を表示していることを体感できる比較テストをしてみた。比較対象はロケでの写真のバックアップと原稿執筆用に使用していたソニーの「VAIO W」だ。VAIO Wは10.1型ワイド液晶ディスプレイを内蔵したNetbookで、画面解像度は1366×768ドットに対応する。
まず外光がほぼ入らない薄暗い部屋に2台のPCを並べ、同じ写真をPhotoshopでフルスクリーンで表示させる。そしてデジタルカメラを液晶ディスプレイに正対させて撮影し、両者の色味を比較した。カメラ側のホワイトバランスも大事な問題だが、dynabook KIRA V832は出荷時に色温度をほぼ6500K(やや高めの昼光色、sRGB規格の標準)に調整しているというテスト結果が出ているので、ホワイトバランスを6500Kに設定した。
両者を比較すると、VAIO Wの液晶は別物のように青いことが分かる。ピンク色の花が白っぽく見えてしまうほどで、色温度は6500Kからかけ離れている。比較する前は違和感を感じなかったが、このディスプレイで写真の色味のチェックはまずできない。とはいえ、低価格のノートPCではディスプレイの色温度が高い製品が多いのも確かだ(色温度が高いほうが、輝度を稼ぎやすい)。
それに対してdynabook KIRA V832のディスプレイはさすがだ。他機種と比較して初めて、発色のよさや階調の豊富さ、ドットの精密さが感じ取れる。フォトグラファーが十分に信頼できる液晶を備えたdynabook KIRA V832は、今後のアップデートやシリーズ展開も含めて、期待を持たせてくれるノートPCだ。
*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***
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