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第167回 夏山と渓流下り、昆虫の関係今日から始めるデジカメ撮影術(3/3 ページ)

夏の行楽といえば山や渓流も外せない。本格的な登山や川下りではなく、自然に親しもう的な感じ、里山ハイキング、川下り、昆虫の3本立てでお送りします。

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虫で自然のディテールを楽しむ

 さて、山や川へ行くと風景に目が行きがちだけど、手元の目の前数10センチにも面白いものがたくさん転がってる。

 それを見逃してはもったいないので、マクロレンズを持っていれば1本バッグにいれていきたいし、マクロレンズじゃなくても望遠端で何10センチまで寄れるかを頭にいれておきたい。虫の顔のアップを撮りたい、なんて思わなければなんとかなるもんである。

 例えば川の岩畳を歩いてたら突然現れたバッタ(クルマバッタだと思われます)を発見。そのとき望遠ズームレンズをつけてたので、1メートルくらい離れたところでしゃがんで望遠で狙ってみた。実はぎりぎりピントが合う距離。

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マクロレンズじゃなくてもこのくらいはぎりぎり撮れます

 それなりに撮れるのだ。

 こちらは山道を歩いていて見つけたチョウ。低い位置にいたのでしゃがんで地面すれすれで狙ってみた。つけていたのは24〜70ミリ相当のズームレンズなのであまり大きくは寄れないけれども、そのかわり、絞りを開放にし、背景を意識してちょっと緑を加えたりして、山道の雰囲気を出して見た。背景をうまくぼかせば、同系色の虫でもちゃんと背景に溶け込まずに見せることができるのだ。

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 お次は山道で見つけたノコギリクワガタ。

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ちょっと弱ってたノコギリクワガタ。踏んづけるところでした。あぶない

 クワガタならバッタやチョウと違って急に飛んで行ってしまうこともあまりないので、マクロレンズに交換する余裕があってよい。

 マクロレンズにつけかえ、ぐぐっと寄って撮ったのがこちら。マクロレンズで寄って撮るときは、ピントの合う範囲がすごく狭くなるのでピントをどこに合わせるかちゃんと考えること。目にあわせるのが一応基本。明るいところならぐっと絞り込んでピントの合う範囲を広げてやるといい。

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斜めから目にあわせて迫力のある写真を狙ってみた
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正面から撮ると奥行きがありすぎてピントがほんの1カ所にしか合わない。ノコギリに合わせてみた。絞り込んでもよかったけど山の中は暗くてISO感度的につらかったのだ

 明るい場所だと、ちょっと絞り込むことでずっと撮りやすくなる。

photophoto F2.8。目にピントを合わせるのが難しい(写真=左)、F6.3まで絞り込んでギリギリという感じ。あまり絞り込むと背景のボケが弱くなるので難しいところ(写真=右)

 そんなときは三脚を立ててマニュアルフォーカスで目にぴしっとピントを合わせるのがいいんだけど、炎天下でそんなことしてたら熱中症になりそう、ってなときは撮る角度をかえてやりましょう。

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 ともあれ、その場で角度やセッティングを変えながらばしっと撮るべし。

 虫シリーズのついでにとんぼも。

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 最後は虫の写真が続いたけど、虫のみならず、花やキノコ、石、などなど自然にはぐっと寄ってみると面白い被写体がたくさんいるので遠くも近くもまんべんなく楽しもうという話でした。

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