キヤノン、防塵・防滴になり画質と性能が向上した「EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM」を発表:16年ぶりのリニューアル
キヤノンが、超望遠ズームレンズ「EF100-400mm F4.5-5.6L IS USM」の後継モデル、「EF100-400mm F4.5-5.6L II IS USM」を発表した。16年ぶりのリニューアルで画質や性能が大きく向上。ズーム機構は直進式から回転式に変わった。
キヤノンマーケティングジャパンは11月11日、EFレンズの新モデル「EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM」を発表した。価格は30万円(税別)で、12月下旬に発売予定だ。
前モデルの「EF100-400mm F4.5-5.6L IS USM」が登場したのは1998年12月。プロやハイアマチュアからの評価も高かった超望遠ズームレンズが16年ぶりのリニューアルを果たした。
リニューアルに合わせて、操作性が大きく変わった。特にズームが直進式から回転式になった点は特筆に値する。構図の微調整がしやすくなるほか、保持位置が前後せずバランスが取りやすくなる、他のレンズと共通した操作になる、といったメリットがある。ズームリングの回転幅は95度で、スピーディーなズーム操作が可能だ。またズームリングのトルク負荷が調整できる機能も用意した。機構の変更に合わせ、防塵・防滴構造を採用している。
画質もデジタル一眼レフカメラにふさわしいものに進化した。キヤノンによるとEF70-200mm F2.8L IS II USMと同等以上の画質を実現しているという。また蒸着膜の上に空気の玉を含んだ膜を形成する技術、ASC(超低屈折率層+蒸着膜層)により、垂直に近い角度で入射する光に対し高い反射防止効果があり、逆光時のフレアやゴーストも大幅に抑制している。
最短撮影距離は1.8メートルから0.98メートルへと約半分に短縮。最大撮影倍率も0.2倍から0.31倍へ向上しており、クローズアップ撮影などにも十分対応できる。手ブレ補正効果は、CIPA基準で約1.5段分から約4段分になった。さらに不規則な動きの動体撮影に最適なISモード3も備えた。
三脚座はレンズをカメラに付けた状態でも着脱可能な新機構に変更。同梱のレンズフードは、サーキュラーPLフィルターなどの操作に便利な開閉窓付きの新型「ET-83D」となっている。
関連記事
- キヤノン、「EF24-105mm F3.5-5.6 IS STM」など新EFレンズの3本の発売日を発表
キヤノンから、EFレンズの新モデル3本の発売日がアナウンスされた。一部モデルは当初の予定よりだいぶ繰り上げての販売開始となる。 - キヤノン、400ミリDOレンズ、標準ズーム、EF-S 24ミリパンケーキを発表
キヤノンが、DOレンズを搭載した「EF400mm F4 DO IS II USM」、高画質ながら価格を抑えた「EF24-105mm F3.5-5.6 IS STM」、EF-S仕様のパンケーキレンズ「EF-S24mm F2.8 STM」を発表した。11月下旬から12月下旬にかけて発売する。 - “常用”が選択肢に入る超広角ズーム――キヤノン「EF-S10-18mm F4.5-5.6 IS STM」
キヤノン「EF-S10-18mm F4.5-5.6 IS STM」は小さくて軽くてお手頃価格と、EOS Kissシリーズと組み合わせての常用レンズともできる広角ズームだ。 - 低価格望遠ズームがとらえた原色の風景――キヤノン「EF-S55-250mm F4-5.6 IS STM」
キット付属のレンズだからといって、安さだけが取り柄ではない。スピードと携帯性を兼ね備え、写りも上々。そんなハイコストパフォーマンスの望遠ズームを使って、街中の鮮やかな色彩を切り取ってみた。 - “40ミリ”を撮影者次第で楽しめる薄型レンズ――キヤノン「EF40mm F2.8 STM」
キヤノンの「EF40mm F2.8 STM」はいわゆるパンケーキレンズ。40ミリという焦点距離は中途半端に感じられるかもしれないが、扱い方によって35ミリと50ミリ、どちらの効果も出すことができる。生かすも殺すもフォトグラファー次第だ。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.