「RX100 III」「G7 X」「LX100」プレミアムコンデジはどれを選べばいいのか!?:2014年3大ハイエンド機の饗宴(3/4 ページ)
1型以上の大きなイメージセンサーを採用したプレミアムクラスのコンパクトデジカメが今注目を集めている。先駆けのソニー「Cyber-shot RX100 III」とガチンコ勝負を挑んだ「PowerShot G7 X」、そしてさらなる高みを目指した「LUMIX LX100」を比較する。
画質はどう?
というわけで、他の作例も。まずは広角端で青空。基本的にフルオートで、自動HDRなどはオフにして撮影。
G7 XはF4。他の2機種はF5.6。G7Xが一番シャープだがシャープネスが強いかなという気がする。周辺部の画質はLX100がなかなかよい。
続いて紅葉を何点か。まずは赤い門の前で紅葉。曇天で暗い日。
この3枚はちょっと面白い。RX100 IIIは1/30秒ながらF2.8。G7 Xは多少ISO感度を上げてでもF3.5に絞ってる。LX100は1/125秒とシャッタースピードは速めで絞り開放。全体にLX100は絞りを開き気味に撮るようで、ピントが浅めの背景がぼける写真をメインに撮りたいならLX100でiAモードが楽でいいかも。RX100 IIIは全体に、もうちょっとシャッタースピードを落とさないでいてくれるといいな、ということが多かった。G7 Xは少し明るめの露出になることが多いかな。
紅葉をもう1枚。
フルオート時は被写体を見て、被写体が動いていると判断したらシャッタースピードを速くするというアルゴリズムを持っている。G7XとLX100のシャッタースピードが速いのはそのせいだろう。
このシーン、実は3機種の差が出た。AFである。
G7 Xはなかなか葉っぱにピントが合わず、何度か背景に抜けてしまった。LX100もちょっと抜けたカットがあった。RX100 IIIは一発で合った。AF速度はLX100が一番高速だが、マクロ時など近距離撮影時はちょっと注意。G7XのAFはちょっと心もとないという印象だ。
お次は料理を。
LX100は料理と認識して自動的に料理モードに切り替わった。
お次はポートレート。
LX100がF5まで絞ったのはちょっとナゾ。どれも顔認識をしており、自動的にポートレートモードになっております。肌色の出方は各社の特徴が出てる。ソニーは白っぽいし、キヤノンは少し黄色っぽいし、パナソニックは少し赤みが差してる。この辺はお好みで。
同じくポートレートを絞り優先AEで絞り開放にし、顔認識AFで撮影。
RX100 IIIだけコントラストが高いのはカメラのせいというよりは、天候のせいと思ってください。太陽が微妙に出たり隠れたりしていたもので。
夜景も比較してみた。まずはフルオートで手持ち。
夜景と判断して露出を抑えめにしたのがパナソニック。シャッタースピードをぐっと遅めにしてきたのがソニーという結果に。
最後に高感度チェック用作例をISO3200とISO6400の2つ(だいたいその辺を境に画質がぐっと落ちてくるので)。絞りはどれもF5.6で統一して絞り優先AEで撮っている。
いちいち開いてみるのがめんどくさいという人のために、等倍表示した部分カットを並べたものもどうぞ。
等倍にすると画素数が少ないLX100だけちょっと表示が小さくなるがそこはそれとして。
ここまでくるとLX100は頑張ってる。ほどよくディテールが失われほどよくノイズも減っている。G7Xはディテールに不自然さはないがノイズがかなりのってきている。RX100M3はノイズをぐっと消してディテールをデジタル処理で補っているのか、ディテールが潰れてて塗り絵っぽい感がある
全体として、RX100 IIIは全体によくまとまってるけど、斜めを向いているときなど顔を見付けないことがあった。プレミアムオート時にもうちょっとシャッタースピードを速めに保ってほしい気もする。
G7 Xはシャープネスがやや強めでくっきりした絵。広角時に周辺画質の劣化が他の2モデルに比べて大きい、明るめに撮れることが多い、近距離でAFを外すことがある、の3点が気になった。ときどきそこにいないはずの顔を見つけてくれたのは愛嬌か。
LX100は彩度が高めで露出は抑えめだが、全体のバランスはとてもよい。もうちょっとディテールの解像感があるとうれしいが画素数的に無理はいえないか。iA時は特にカメラの判断でシャッタースピードが大きく変わりやすい。
AFが速くて快適なのはLX100。というところである。
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