さまざまな「写真展」を随時案内していく本コーナー。キヤノンギャラリー品川で、2014年12月18日から開催予定の森山大道写真展「遠野 2014」を案内する。
日本人の心の故郷ともいうべき“遠野郷”に行ってみたい、久しぶりに東北の山河を目にしてきたい、という思いが僕の気持ちのなかに萌(きざ)したのは今年初夏の頃であった。
この一・二年、僕は国内外いくつもの都市の喧騒と混雑のさなかに身を置いて、ひたすら歩き写しつづけるばかりだったので、ほんのしばし日本の風土、懐かしき里山に触れ、目とそしてレンズを向けたくなったのだ。
“遠野郷”は、もう四十年も以前(まえ)、民俗学者・柳田國男氏が編んだ幻想に充ちあふれた民話集「遠野物語」の世界に惹かれて撮影に行き、後に東京で僕の初の写真個展を開催した遠い思い出の場所である。そのときの、こころよかった記憶のイメージの数々が、過日ふと僕の内部(なか)によみがえり、とにもかくにもカメラを手に現在(いま)の遠野へと出掛けてきたのだ。
中秋の“遠野郷”は、丁度稲の刈り入れが始まったときで、町場に人影は薄かったが、野も山も河もたおやかで、しかし、したたかな時間と風景の広がりの中に在った。
写真展の詳細
名称 | キヤノンギャラリーS100回記念:森山大道写真展「遠野 2014」 |
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開催期間 | 2014年12月18日(木)〜2015年2月9日(月) |
開館時間 | 10時〜17時30分 |
定休日 | 日曜、祝日 |
入場 | 無料 |
会場 | キヤノンギャラリー品川 キヤノンギャラリーS |
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