暗所AFとバッファ性能が進化した快適操作の一眼レフ――ニコン「D7200」(2/2 ページ)
ニコン「D7200」は同社DXフォーマットの一眼レフでは最上位に位置する製品だ。防塵防滴のボディに、視野率100%の光学ファインダーや51点AFなど高機能を凝縮。2本のレンズを持って街をスナップしてみた。
次の写真は、蔵造りの外観をクローズアップで捉えたもの。利便性重視の高倍率ズームのため周辺画質は高解像とはいえないが、歴史を感じる重厚な雰囲気は狙いどおりに表現できた。
ピクチャーコントロールから「モノクローム」を選択し、明瞭度を+3に、コントラストを+2にそれぞれ設定して撮影。神殿を思わせるコンクリート建築の造形を際立たせた。
単焦点レンズの開放値で撮影。背景をぼかして奥行きのある表現を狙った。高倍率ズームのみでは同じような写真ばかりになりがちだが、明るい単焦点を1本加えると、写真全体の流れにメリハリを与えられる。
今回の試用では、ボディ1台+レンズ2本というスタイルで街歩きを楽しんだ。そんな気軽なスナップ用途でも、D7200のスピーディなAFと短いレリーズタイムラグが非常に快適に感じられた。小さくて短いシャッター音も気持ちいい。
画期的な新機能を搭載したわけではないが、暗所AF性能や連写時のバッファ性能を高めたことで、使い勝手は確実に向上している。ただ個人的には、可動式液晶の採用が見送られたのが少し残念に思う。下位の「D5500」とは異なり、液晶ライブビュー撮影よりも光学ファインダーでの撮影を重視したモデルという位置付けなのだろう。
ボディの剛性感や撮影時のレリーズの感触、各種機能へのアクセス性は、当然かもしれないがD5000系のモデルに比べてワンランク上だ。光学ファインダーを使って、心地よい操作感でスナップやポートレート、風景写真を楽しみたい人におすすめできる。
関連記事
- ニコン、D750と同等のAF性能を持つDXフォーマットデジタル一眼レフ「D7200」を発表
ニコンがミドルレンジデジタル一眼レフカメラ「D7200」を発表した。D750と同等のAFセンサーを備えるなど、基本機能の底上げが行われている。 - “2013年型 DXフォーマット機”として進化したミドルクラス――ニコン「D7100」
名機と知られる「D7000」の後継、「D7100」は長所をもれなく継承し、ローパスレスや2410万画素センサー、クロップモードと個性も加味した。ミドルレンジのデジタル一眼レフとしては満足の進化といえよう。 - ニコン「D5500」 コンパクトなボディに秘めた実力
バリアングル液晶モニターを搭載したコンパクトなデジタル一眼レフカメラ「D5500」で街を撮り歩くと、小さなシステムながらその写りの良さに驚かされる。入門者から中上級者まで幅広い人にオススメしたいカメラだ。 - ニコン、DXフォーマットの軽量コンパクトなデジタル一眼レフ「D5500」を発表
ニコンがファミリー層をターゲットにしたコンパクトサイズのデジタル一眼レフカメラ「D5500」を発表した。Wi-Fiやタッチパネル搭載のバリアングル液晶モニターを備えたモデルとしては世界最小・最軽量を実現している。 - 写真がもっと楽しめる、チルト対応のフルサイズ一眼レフ――ニコン「D750」
ニコンの新しい一眼レフとして「D750」が登場。51点AFや秒間6.5コマの連写など、フラッグシップ「D810」に迫る高機能を備えつつ、可動式モニターを採用することで撮影領域をさらに広げたモデルだ。 - チルト液晶搭載のフルサイズ一眼レフ「D750」発表
コンパクトなボディにフルサイズのFXセンサーを搭載した「D750」が登場。画素数が少ないため、高感度時には上位モデルの「D810」をしのぐ画像もえられるという。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.