さまざまな「写真展」を随時案内していく本コーナー。今回は、コニカミノルタプラザで5月20日から開催される大日方浩写真展「里へんげ 〜Place of the incarnation〜」を案内する。
「へんげ」とは、何かが姿を変えて現れること。また、その現れたもの。
私が暮らしている信州の北部地方は、周囲を山にかこまれた平野に千曲川がゆったりと流れ、街から山里へと田畑や果樹園が今も広がっている。
いつの頃からか、変わってゆくその姿が気に掛かり、カメラを手に地元の町や周辺の山里を歩きはじめた。
やがて、見慣れた風景のなかに高速道路が開通し、新幹線も駆け抜けてきた。一見のどかで代わり映えのしないと思っていた地方の風景も、その土地の持つ特有の素地のようなものの上に、昔と今と未来が混沌とした時空間をつくっていて、とても面白いことに気付いていった。
そうして、今まで見えなかった風景に出会い、触れた事がなかった感覚を目に覚えると、そこにレンズを向けてシャッターを切った。
一地方のなにげない風景のなかに潜んでいる、何かをはらんでそこに在る風景。
過去数年ほどの間に撮影した作品からまとめたものです。
写真展の詳細
名称 | 大日方浩写真展「里へんげ 〜Place of the incarnation〜」 |
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開催期間 | 2015年5月20日(水)〜5月29日(金) |
開館時間 | 10時30分〜19時(最終日15時終了) |
定休日 | 期間内無休 |
入場 | 無料 |
会場 | コニカミノルタプラザ(ギャラリーB) |
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