空間を写し撮れるカメラ「LYTRO ILLUM」がバージョンアップ 大幅な機能向上を実現
撮った後でピント位置や絞り(被写界深度)が変更できるユニークなカメラ「LYTRO ILLUM」の機能を強化する新ファームウェア、ILLUM 2.0がリリースされた。現像ソフトLYTRO Desktop 4.3も配信を開始している。
LYTROが7月10日、奥行きの情報も記録し、撮った後にピント位置が決められるユニークなカメラ「LYTRO ILLUM」の最新ファームウェア、「ILLUM 2.0」をリリースした。また現像ソフトのLYTRO Desktopも4.3にバージョンアップしている。いずれも無料でダウンロード可能だ。
LYTRO ILLUM 2.0は、撮影/再生画面のフルスクリーン表示、 奥行き検出の強化によるDS(デプススケール)の詳細化、 オートフォーカス(AF)の高速化、 カメラ上で直接リビングピクチャのフォーカスおよび絞り変更、 視点チルトができる機能を新たに用意するなど、多くの機能強化が図られた新ファームウェアだ。
画面右上の拡大アイコンをタップすれば、全画面表示でのフレーミングが可能になるほか、日中でも画面の操作がしやすいように、 主要な情報には赤いインジケーターを新たに用意した。また、レンズの前にある世界のリフォーカス領域を把握するためのデプススケールでは、レンズ前何センチから何センチまでの範囲か、数字で表示するようになり、詳細に把握可能になった。フォーカス速度もILLUM 1.0から約3倍高速になっている。
現像ソフトのLYTRO Desktop 4.3では、Adobe Photoshopとの連携が実現した。「Photoshopで編集」を選ぶと、LYTROのスタックファイルをそのままPhotoshopの中で8つのレイヤーとして編集できる。奥行き情報をもつ、 グレースケールの「デプスマップPNG」、 6つのチルト状態で保存されたレイヤーを編集すると、 その結果がそのままLYTRO Desktop上に反映されるという。
またILLUMで撮影したライトフィールドデータを、 完全処理しないまま取り込める「ファーストインポート」も用意した。処理を待たず、作業したいデータだけを優先的に現像することができる。 未処理のデータは黄色い枠で囲って表示され、 後から単独・バッチ処理を行える。LYTRO Desktop上で直接深度マップを編集できることも可能だ。
このほか、フルカラーのまま、 サイドバイサイド方式に対応した3Dテレビで再生できる動画ファイルを書き出す機能もサポートした。 Google CardboardやSamsung Gear VR、 ステレオ眼鏡を使って視聴できる。3D眼鏡を使わず肉眼で立体画像を見ることができるレンチキュラーにも対応。 新たにレンチキュラーで使うレンズ枚数に合わせた連番画像を出力する機能も備えた。
アップデートの詳しい内容は、LYTRO Studioのブログでも確認できる。
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