米電子書籍ビューワアプリ開発会社、Apple経由での電子書籍販売を断念原因はエージェンシーモデルと30%課金

電子書籍ストアアプリ「iFlow Reader」を提供していた米BeamItDown Softwareは、同アプリの提供継続を断念した。理由はエージェンシーモデルとAppleの30%課金であるという。

» 2011年05月13日 16時13分 公開
[hon.jp]
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エージェンシーモデルと30%課金が利益を圧迫

iFlow Reader アプリの配信が取りやめとなった「iFlow Reader」

 電子書籍ビューワ開発会社の米BeamItDown Softwareは今週、同社がiPhone/iPad向けに配信していた電子書籍ストアアプリ「iFlow Reader」の提供を今後断念することを発表した。

 発表によると、iPhone/iPad市場からの撤退理由は「エージェンシーモデルが採用される前は、出版社は50%引きで卸していた。ところが、販売している電子書籍の大部分を刊行する出版社がエージェンシーモデルを採用したために価格が固定され、価格を変動させ競合することができなくなった。さらに、Appleが販売価格の30%の手数料を徴収するようになったため、当社の粗利が30%以下になり、売れば売るほど損が出て、事業継続が不可能になった」ためだと説明している。

 既存のiFlow Readerユーザーに対しては、5月31日で業務を終了し、サポートや電子書籍の販売は中止する。購入済みの電子書籍については、Adobe DRM付与のEPUBが読めるアプリなら利用できるため、各自のデバイスやパソコンにダウンロードするよう勧告している。

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