シャープが本格的な生産に入ったIGZO液晶ディスプレイ。強いバックライトを必要としないこのパネルが今後のタブレットのスタンダードになるだろうか。
シャープは将来タブレットとスマートフォンのディスプレイに搭載されるIGZO(インジウム、ガリウム、亜鉛から構成される酸化物)液晶ディスプレイの生産開始を表明した。IGZO技術に基づくディスプレイは世界初だ。専門家はこの技術によりタブレットメーカーが非常に薄く電力消費の少ないデバイスを製造できるようになると考えている。
これらの超高性能ディスプレイは7インチおよび10インチサイズが製造中で、解像度は217ppiの1280×800ピクセルおよび300ppiの2560×1600ピクセルとなっている(140dpiの3840×2160ピクセルもサンプルが公開されている)。新しいiPadは9.7インチで2048×1536ピクセルだが、これはIGZOディスプレイを搭載したタブレットがどのようなものになるか想像する上で参考になる。
IGZOディスプレイの最大の利点は素材の選択そのものにある。インジウム、ガリウムおよび亜鉛を含む酸化物の利用によりピクセルごとの明度が上がるので、パネルは強いバックライトを必要としなくなり、シャープによると消費電力を90%節減できるという。新しいiPadが前世代に比較して重くなり、パワフルなバッテリーユニットを必要とするようになったのは、2048×1536ピクセルという高解像度ディスプレイの輝度を維持するため、より電力が必要とされるからだ。
現在、IGZOディスプレイがiPadに搭載されるかはまだ分からない。将来その可能性はあり、また過去にiPadが何度かこのディスプレイ技術と関連して取り沙汰されたことはあったが、新しいiPadがIGZOディスプレイを搭載することはなかった。ディスプレイの出荷準備が整うのが予定よりも遅れたのが原因なのか、それ以外に理由があるのかは推測の域を出ない。
IGZOディスプレイは日本の中央に位置するシャープの亀山工場で製造されている。シャープは現在、製造メーカーにディスプレイのサンプルを送付しているが、これまでのところどのメーカーとも契約には至っていない。
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iPad 3のディスプレイ、シャープにより供給かCopyright© 2015 Good E-Reader. All rights reserved.
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