インタビュー
» 2013年08月22日 14時25分 公開

ヴィレヴァンで電子書籍の取り扱い開始――日本を「あっ!」と言わせたい (2/2)

[渡辺まりか,ITmedia]
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店舗ごとに異なるQRコードでレベニューシェア

―― ヴィレヴァン店内で、電子書籍を購入する手順について教えてもらっていいですか?

小栗 はい、まず、店内を見渡すと、このようにあちこちに気になる「QRコード」が掲示してあります。

 これをiPhoneやAndroid端末のQRコードリーダーで読み込むと、ヴィレヴァン独自のポップ状のページが表示され、この下のリンクをクリックすることで購入できるようになります。ただし、「いつでも書店」の会員になっていないと購入できないので、非会員の場合は新規登録画面に遷移します。

―― なるほど。このQRコードを読み込むことによって、読み込んだ店舗と新規会員が紐付けられるのでしょうか?

小栗 そうですね。どの店舗から「いつでも書店」を利用していただいたかが分かるようになっています。

―― それによって、その店舗に利益が配分される、というわけですね。

小栗 その通りです。

―― 手応えはいかがでしょうか。また、特に興味を持つ層などは?

小栗 コミックが好きなお客様には楽しんでいただいているようです。どちらかと言えば電子書籍を身近に感じていないお客様が多いようですし、取り組みを始めたばかりということもあり、劇的な手応えはありませんが、メインの紹介コーナーに設置してある電子書籍を表示させたタブレットをフリックして読んでいるお客様もいらっしゃいますので、今後が期待できます。

メインの紹介コーナーに設置してあるタブレット

―― ぜひともここで電子書籍に触れて、もっと身近に感じていただきたいものですね。ところで、多くの店舗では、入り口に「撮影禁止」などという貼り紙のあることがありますが、敬遠されがちな店舗内でのカメラ機能利用については、どのように感じていますか。

小栗 スマートフォンのカメラ機能を利用して、このような楽しみ方がある、という切り口で推奨しています。もちろん、書籍の中身を撮影されると困ることもあるのですが、それだけその書籍に興味を持ってくださっているのだ、と逆にプラスに考えて臨んでいます。

今後の展開

―― ところで、先ほど「コンテンツのオリジナル性」ということについて触れていましたが、今後、ベストクリエイトと共同で何か新しいコンテンツを開発するという可能性はあるのでしょうか。

小栗 わたしたちには、ほかの書店と違った「ヴィレヴァンならでは」のお付き合いをさせてもらっているクリエイターさんたちがいらっしゃいます。また、今はコミックのみの電子コンテンツの取り扱いですが、ぜひとも日本を「あっ!」と言わせるようなユニークなコンテンツを開発したいですね。カルチャーの発信がひとつの使命である、と考えていますから。


 もともと書店としてもユニークな取り組みをしていたヴィレヴァンだが、「電子書籍はじめました」でさらにその特異さが際立つようになった。電子書籍に限らず、デジタルコンテンツは自分から積極的に取りに行かなければ触れる機会が少ないが、このように、普段、電子書籍に触れることの少ないであろう人たちに体験の場を提供し、かつ売上の一助にもなる、という新たな取り組み。現在では数店舗のみ取り扱いだが、電子書籍市場の裾野の拡大につながっていくだろうか。

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