「ハーレクイン」って何? という方のために、今さら聞けないハーレクインの基礎知識と、人気ジャンル別「はじめに読みたいハーレクインコミックス」を一挙紹介。
「ハーレクイン」って何? という方のために、今さら聞けないハーレクインの基礎知識と、人気ジャンル別「はじめに読みたいハーレクインコミックス」をランキングでご紹介します。(BookLive! 2014年4月〜2015年5月の売上データより)
「ハーレクイン(ハーレクイン小説)」とは、カナダのハーレクイン社が出版している、女性向け大衆恋愛小説のことです。
“ハーレクイン”とは、中世ヨーロッパの道化役者のこと。“ハーレクイン”はいつも一座の人気者で、恋物語の“かたりべ”としてたくさんのロマンスを演じてきました。ハーレクイン社のロゴである四つの菱形も、この“ハーレクイン”が着ていた衣装のダイヤ柄に由来しています。
出典:ハーレクイン社公式サイト
ハーレクインには、お約束とも言える特徴があります。
王道のラブストーリーだからこそ、読者は安心してその世界に飛び込み、疑似恋愛を体験できるんですね。各国で翻訳され、世界中の女性に愛されているのも頷けます。
これからご紹介する「ハーレクインコミックス」は、ハーレクイン小説を原作としたマンガ作品です。今回は人気ジャンルである「シーク」「オフィス」「愛なき結婚」から、お勧めの15作品をピックアップしました。
「シーク」とは、「砂漠の富豪や王族」のこと。作品によって、王であったり王子であったりとさまざまですが、いずれも大富豪であり権力者でもある、豪華絢爛なアラブの世界の住人です。そんなシークは、エキゾチックな魅力と、庶民が驚く大胆な行動力で、ヒロインを翻弄します。ハーレクインの中でも一番人気のジャンルです。
『スルタンの花嫁〈異国で見つけた恋 I〉』 ジェイン・ポーター/田中琳
負債を抱え困窮する国の王女・ニコレットが、政略結婚させられる姉の身代わりとなってバラカ国に乗り込むと、そこには麗しき国王・マリクがいた。ひと目で恋に落ちたニコレットは、騙しているという罪悪感と、「姉」としてしか見られていないという苦悩の中、なかなかマリクとの距離を縮められずにいたが、あふれる想いは止められず……。
本作では、ニコレットも一国の王女であり、王族同士のロイヤルな恋の駆け引きを楽しめます。マリクの圧倒的な存在感にはクラクラしますが、ニコレットの強気な才女っぷりも魅力です!
『うたかたの結婚〈熱きシークたち II〉』 ジェイン・ポーター/しめのつかさ
旅行中に無実の罪を着せられ、砂漠の国・ジャバルの監獄に囚われていたオリヴィアは、隣国のプリンス・ハリドに救われる。「オリヴィアは自分の婚約者である」という嘘情報でその場を逃れたが、ジャバル政府によって世間に公表されてしまったため、偽装結婚することになった2人。偽りの関係だったが、オリヴィアはハリドの魅力の虜になっていく。
ヒロインのピンチを救うハリドは、名実ともに王子様! おとなしめのオリヴィアが、好きな考古学の話になると目を輝かせる様子は愛らしく、男性が惚れるのも納得です。
『千一夜におぼれて』 オリヴィア・ゲイツ/ながさわさとる
1年半前、砂漠の国の王子・ファルークと出会い、ひとときの恋に落ちて妊娠したカルメン。身分の違いから、身をひいてひっそりと出産し、娘と生きていたカルメンだったが、ファルークが娘を引き取りに来た。再会に密かに心ときめくカルメンだったが、実はお互いにある誤解を持ったまま別れており、次第にその真実が明らかになっていく。
ヒロインに既に子どもがいるという設定ですが、実は彼女の身体には、女性にとって辛い事実が隠されています。それでも、過去を乗り越えようとする2人の姿と、愛の結晶である娘との絆は感動必至です。
『シークとの一夜』 キム・ローレンス/湊よりこ
母の葬儀の日、大学生のイーヴァは、自分がアザリムという中東の国の王女だということを初めて知らされる。アザリムに連れていかれ、祖父から隣国の皇太子・カリムとの縁談を進められるが、彼は前妻を亡くし、娘もいるという。最初は断るつもりのイーヴァだったが、マスコミにその情報をかぎつけられてしまい……。
初めて会った日の夜、ギリシア彫刻のような肉体と褐色の肌のカリムに、思わず見とれるイーヴァ。過去に裏切られ、愛を求めないと決めていたカリムが、真実の愛に目覚めていく過程が見どころです。
『砂の迷路』 リン・グレアム/藤田和子
砂漠の国ジュマールの王子・タリクと恋に落ちたフェイ。だが、義父の金欲しさの企みによってタリクを怒らせ、結婚式の当日に離縁されてしまう。だが、あることがきっかけでジュマールに赴くこととなり、愛人としてハーレムに囲われることになる。誤解が解けないまま、気持ちのすれ違いに苦しむフェイだったが……。
近くにいるのに、心から愛してもらえない苦しみが切なく胸を締めつけます。ですが、これはハーレクイン! 苦しみを乗り越えた2人が迎えるラストシーンは、よりいっそう感動的です。
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