続いて、買いやすさの検証です。
ドコモの回線契約があるスマートフォンから利用する場合は、docomoIDを利用して簡単に会員登録が可能です。ただ、docomoIDそのものはオープン化されていますが、コミックシーモアをPCやタブレットから利用する場合には、docomoIDでのログインが選択できません。
複数端末での利用や月額メニュー以外を利用するには、「シーモア会員ID」の登録が必要です。また、docomoIDで登録した人がほかのキャリアに変更する場合、事前にシーモア会員IDの取得が必要になります。
新規会員登録時に入力が必要なのは前回調査時と変わらず、[メールアドレス][パスワード][ニックネーム][生年月日][性別]の5項目。メールのURLをクリックして本登録完了後、同じ画面で支払い方法の選択をすることが可能です。
コミックシーモアの支払方法は、クレジットカード(国内発行のJCB・VISA・MasterCard・Diners・AMEX、デビットカードやVプリカは非対応)とキャリア決済(docomo・au・ソフトバンク)に加え、電子マネー(WebMoney・BitCash・NET CASH・楽天Edy)、楽天ID決済、Yahoo!ウォレットなど非常に幅広い支払い方法に対応しており、クレジットカードや携帯電話回線契約がない人(例えば子ども)でも利用可能になりました(☆+0.5)。
ポイント購入、ポイント決済も可能です。毎月1日に自動的にポイントが加算される「月額メニュー」と、必要に応じて都度購入する「ポイントプラス」が用意され、一定額以上のコースは特典としてボーナスポイントがもらえます。継続してたくさん買う場合は、ポイント購入がお得です。ただし、クレジットカードとキャリア決済以外は、月額メニューに対応していません。また、docomo spモード決済は、スマートフォンでのみ利用可能です。
ポイントは購入以外に、毎日サイトにアクセスしてボタンをクリックするだけでもらえる「ご来店ポイント」や、レビューを書くともらえるキャンペーン、CLUB NTT-Westのポイント交換やgooポイントのカタログギフトなど外部サイトで手に入るシーモア図書券などでも入手可能です。なお、所有できるのは最大10万ポイントで、超過分は加算されません。また、決済方法によって購入できる上限金額が決まっています。
クレジットカード情報が入力済みの場合、PC Webで購入完了までに必要なプロセスは、ログイン認証済みであれば[購入する]→[購入手続きへ]→[購入を完了する]ボタンの最短3ステップです。ところがモバイルの場合、[購入する]→[購入手続きへ]→[決済手続きへ]と進むとパスワード入力が毎回必要で、次のクレジットカード情報確認画面で[次へ]→[購入]と、セキュアではありますが少々面倒です。
シリーズ全巻購入ボタンはありますが、定期購読や予約注文機能はまだありません。海外からの利用は、利用規約第6条6項に「本サービスは、日本国内での利用を前提としています。日本国外での本サービスの利用について、当社は一切の責任を負いません」とあり、利用は可能ですがサポートはされません。
また、前述のとおりコミックシーモアの大きな特徴として、レンタルや読み放題コースの存在が挙げられます(☆+0.5)。レンタルは2泊3日の期間限定でブラウザビューワでの閲覧のみ。レンタル期間内であれば差額を支払うことで「購入」に変更できます。読み放題もブラウザビューワの閲覧のみで、月額780円(税込)のライトコースと、月額1480円(税込)のフルコース(ボーイズラブ・ティーンズラブ・オトナ向けコミックを含む)があります。
読み放題対応ラインアップは以前より確実に増えていますが、同様のサービスを展開しているブックパス(対象約2万5000点で月額562円、税別)やYahoo!ブックストア(対象約2万点で月額400円、税別)と比べると、若干見劣りします。
評点:☆4.0
続いて、保管しやすさの検証です。
購入した本はクラウドに保存されます。購入した本のダウンロードと閲覧は、ブラウザビューワ(コミックのみ対応)か、「本棚アプリ」が必要です(無料)。PC WebやモバイルWebは、[MY本棚]からブラウザビューワや本棚アプリが起動できます。[MY本棚]にはなぜか本棚の新規作成機能がなく、本棚アプリで作成した本棚への移動なら可能という、やや不便な仕様になっています。なお、本棚で整理した状態は、異なる端末間で自動的に同期されます。
以前と同様、Android版の本棚アプリはGooglePlayに登録されていないため、端末設定から「提供元不明のアプリ」にチェックを入れた上で、Webからapkファイルをダウンロード&インストールする必要があります。iOSアプリはApp Storeに登録されています。
購入したコンテンツは端末にダウンロードすれば、ネット接続がない状態でも閲覧できます。端末にダウンロードしたファイルには基本的にDRMが掛かっているので、バックアップコピーや移動はできません。ただ、端末の故障やアプリ削除などでダウンロードデータがなくなった場合でも、同じシーモア会員IDであれば何度でも再ダウンロード可能です。
ヘルプには「ダウンロード期限が設定されている場合」があると記載されていますが、筆者がチェックした範囲では見つけられませんでした。レンタル・読み放題はブラウザ上でのストリーミング再生なので、視聴期限が過ぎたりネットに接続できなかったりサービスが停止したりすると、閲覧も不能になります。
NTTソルマーレが2014年3月末まで運営していた電子書店「地球書店」は、サービス終了時にコミックシーモアへ移行措置が採られました(購入金額分をコミックシーモアのポイントで進呈)。NTT西日本の子会社ということもあり、万が一のことがあってもNTTグループ内で救済されるであろうという安心感があります。
評点:☆3.0
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