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Google Book Search和解問題、7月19日まで結論を延期:Google側が和解案の再修正に難色
Googleと出版社による集団訴訟の和解案が棄却されていた問題で、和解案の再修正にGoogleは難色を示しており、結論は先送りされた。
米ニューヨーク連邦地裁は6月1日(現地時間)、世界の出版界をここ数年騒がしてきたGoogle Book Search和解問題に関し、2011年3月22日に下したデニー・チン判事の判断について、和解当事者たちから状況のヒアリングを行なった。
Google Book Search和解問題とは、Googleの書籍全文検索サービス「Google Book Search」について、Google/米国著作者協会(AG)/米出版社協会(AAP)の三者による和解締結のこと。その合法性を巡り、2009年ごろから世界中の出版界で大きな騒ぎになっていたが、2011年3月にようやくチン判事が合法ではないとの判断を下していた。
現地報道などによると、3月の裁判所判断を受けて3者間で和解案の再修正の可否について協議しており、今回のヒアリングでその結果が明らかになる予定だった。しかし、Google側は現在も修正に難色を示しており、チン判事への結果報告も7月19日に延期となった。
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