想像は現実の科学を超えるか――第2回日経「星新一賞」の受賞作が決定
一般部門のグランプリは相川啓太さんの『次の満月の夜には』、中学生以下を対象としたジュニア部門は利根悠司さん『回路』となった。
日本経済新聞社は3月4日、主催する第2回日経「星新一賞」の受賞作品を発表した。応募総数は1954作品で、審査員は宇宙飛行士の古川聡さん、作家の谷甲州さんなど6人が務めた。
一般部門のグランプリには相川啓太さんの『次の満月の夜には』、準グランプリ(IHI賞)には岩田レスキオさんの『墓石』、優秀賞には本間かおりさんの『ママ』(JBCCホールディングス賞)、馬場万番さんの『世界が2019年を勝ち取るためのアイデアを募集します』(東京エレクトロン賞)、遠無計太さんの『神の双曲線」』(アマダ賞)がそれぞれ選ばれた。グランプリとなった相川さんは、第1回の同賞において『ピロウ』で準グランプリに。念願かない1年越しのグランプリ受賞となった。
中学生以下を対象としたジュニア部門では、グランプリに利根悠司さんの『回路』、準グランプリに遠藤哲さん、優秀賞に稲葉志門さん、黒沼花さん、佐々木智大さん、田上大喜さん、竹安宏曜さんの作品が選ばれた。
受賞した12作品は3月中旬に電子書店「日経ストア」で無料配信を予定。閲覧には日経IDの取得と利用登録手続きが必要となる。
各賞の副賞
一般部門
グランプリ(星新一賞 ):賞金100万円
準グランプリ(IHI賞):旅行券50万円分
優秀賞(JBCCホールディングス賞):パーソナル3Dプリンター「Cube 3rd generation」とパーソナル3Dスキャナー「Sense」セット
優秀賞(東京エレクトロン賞):天体望遠鏡『Nexstar 6SE』と純正の天体望遠鏡用カメラT-アダプター
優秀賞(アマダ賞):天賞堂オリジナルブラス(真鍮)製鉄道模型1/80 16.5mmゲージ カシオペア牽引用電気機関車(EF510)アマダの特製台座・プレート付き
ジュニア部門
グランプリ(星新一賞):図書カード10万円分
準グランプリ:星新一ショートショートセレクション(理論社)全15巻
優秀賞:星作品詰め合わせセット
『ブランコのむこうで』新潮文庫
『ボッコちゃん』新潮文庫
『ほら男爵 現代の冒険』新潮文庫
『声の網』角川文庫
『宇宙の声』角川つばさ文庫
『おーい でてこーい』講談社青い鳥文庫
『星新一 すこしふしぎ傑作選』集英社みらい文庫
『ユキコちゃんのしかえし』偕成社(絵本)
『きつねこあり』世田谷文学館(豆本)
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