日本HP,シンガポール政府と共同でアジア地域の「hp mobile e-services bazaar」を実現

【国内記事】 2001.08.08

 日本ヒューレット・パッカード(日本HP)は8月8日,モーバイルインターネット分野の優れたビションや斬新な技術を持ったパートナ企業の交流を支援し,交流の中から新たなビジネスモデルを創出するための新しいプログラム「hp mobile e-services bazaar」(MEB)に関する具体的な取り組みについて明らかにした。

 hp mobile e-services bazaarは7月17日に発表された,全世界10カ国で同時に展開される同社の新しいモーバイル支援プログラム。同プログラムのスタートに伴い,技術検証を行なう「bazaarラボラトリ」とデモを行なう「bazaarショーケース」を,同社の市ヶ谷カスタマーセンター内に開設している。

 同プログラムは,シンガポール,北京,バンコクに次ぐ,アジア太平洋地域では4番目の拠点となるもの。日本市場向けにモーバイルソリューションを展開する国内外のパートナー企業のハブとして機能するという。日本HPでは,同施設を単なるデモセンターではなく,さまざまな技術やサービスの検証の場にしたいとしている。

 今回,日本HPが展開中のモーバイルソリューションの中から,シンガポール政府との協調やシンガポールでの事例,両国の交流などが紹介された。

 シンガポールでは現在,モーバイル分野の研究開発において,国を挙げた政策が進められている。同国では,約16万5000ユーザーがWAP対応のモーバイル端末を利用しているという。さまざまなパートナーとの提携やプラットフォームの実現,パイロットシステムの展開などにより,モーバイル環境を生活の中に取り入れていくための政府の取り組みを2000年10月に発表。特に,ワイヤレスマルチメディア分野やモーバイルコマース分野,地域ごとのサービスにフォーカスしたサービスの展開を行っていく計画だ。

 来日したシンガポール通信&IT省のInfocomm事業部(iDA)ディレクター,フィリップ・ヒアー氏は,「われわれの役割は,シンガポール企業と海外企業が相互に協力し,モーバイル向けのe-servicesを実現するための橋渡しをすること」と言う。

 iDAとシンガポールMEB,そして日本HPが協力することで,「Overseas Business Center」を開設。有線および無線に関わらず,新しい製品やサービスを共同で開発し,検証,プロモーションなどを展開していく計画という。

 現在,シンガポールでは,携帯電話を利用して時間貸しの駐車場料金を精算したり,GPSを利用して駐車位置を確認したりできる仕組みや,音声認識により本人確認やクレジットカード認証などが可能なシステムの開発が行われている。

 また,シンガポールのタクシー会社であるシティキャブの協力によるパイロットプログラム「プロジェクト・エスカレード」も展開中。同プロジェクトでは,タクシーに搭載された「hp jornada」により,料金計算やルート検索,リアルタイムでの交通情報の提供などを可能にする仕組みを提供する。これにより利用者は,自分の携帯電話から料金を支払うことも可能という。

 プロジェクト・エスカレードは,2001年末より正式なサービスを開始する予定。シティキャブでは,同社が保有する5000台のタクシーに,順次同システムを搭載していく計画だ。

 HPシンガポールのアジア太平洋地域担当MEBディレクター,ケルビン・タン氏は,「さまざまなパートナー企業が提供するモーバイル対応の製品や技術,サービスなどの外部リソースを,HPの提供するプラットフォーム上で統合し,ソリューションとして迅速に展開するのがMEBの目的。既に全世界で400社以上が賛同を表明している」と話している。

 日本国内の事例としては,オムロンと東京急行電鉄が自動改札機を利用して携帯電話にコンテンツを配信するサービス「goopas」の試験運用を9月29日より開始するほか,いくつかのサービスの実証実験も順次スタートされる計画という。

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[山下竜大 ,ITmedia]