CA,ストレージ管理の新ブランド「BrightStor」を日本でお披露目
| 【国内記事】 | 2001.11.14 |
コンピュータ・アソシエイツ(CA)は11月14日,同社ストレージソリューションの新ブランドである「BrightStor」を中核としたストレージマネージメント戦略を明らかにするとともに,BrightStorブランドとして初めての製品となる「BrightStor Enterprise Backup日本語版」の出荷を12月中旬より開始することを発表した。
BrightStorは,今年7月に米国フロリダ州オーランドで開催された「caworld 2001」カンファレンスで発表された同社の新しいブランド戦略の1つ。同ブランド戦略では,約1200種類に及ぶ同社製品を,インフラ管理製品群の「Unicenter」,セキュリティ管理製品群の「eTrust」,情報管理製品群の「Jasmine」,ストレージ管理製品群の「BrightStor」という,4つのブランドに分類しこれに基づき展開されている。
ストレージ管理の現状は,IT専門調査会社のIDCによれば,今後ストレージに対するTCOは3年間で初期投資の5倍になるほか,インターネット関連のストレージは2002年に1999年の14倍に増加,管理者1人当たりのストレージ容量は200Gバイトになり,その管理コストは年間1000万円〜1300万円になる,と報告されている。
BrightStorブランドを中心としたCAのストレージマネージメント戦略では,このようなブロードバンド化によるデータ量の増加への対処や,データの可用性とビジネスの継続性の確保,複雑化するストレージインフラへの対応,費用対効果(ROI)の実現などの課題を克服することを目的としたさまざまなストレージソリューションが展開されるという。
BrightStor戦略は,これまで製品やリソースごとに独立して管理されていたストレージ環境を,統合された管理手法により一括管理可能にするための管理手法を提供。ストレージ環境を,今回発表されたBrightStor Enterprise Backup製品やARCserve製品をはじめ,各種バックアップ製品を管理する「データプロテクションマネージメント」,SA,NAS,テープデバイスなどを管理する「ストレージリソースマネージメント」,メインフレームなどの高可用性ストレージを管理する「ストレージインフラストラクチャ」の3つの機能に分類し,この3つの機能をイベントマネージメントやポリシーマネージメント,インテリジェンスに基づき,統合的に管理することが可能な「BrightStor Storage Management Portal」を提供することで実現される。
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| 「caworld 2001」で紹介された「BrightStor Storage Management Portal」のデモ |
なお,BrightStor Storage Management Portalは,現在,米国でベータテストを計画中という。
大規模バックアップソリューションの実現
BrightStor Enterprise Backupは,高いパフォーマンスとスケーラビリティ,クロスプラットフォームのサポートをコンセプトに開発された大規模エンタープライズ向けのバックアップ/リストア製品。従来より提供されているARCserveがWindows環境の数百Gバイトのデータ容量を対象にしているのに対し,同製品はWindowsとUNIXの混在環境でテラバイトクラスのバックアップ/リストア環境を実現することが可能になる。
また,複数の物理ドライブがある場合に,バックアップを並列処理することで高速なバックアップを実現する「マルチストリーミング機能」や,Oracleデータベース環境における「サーバレスバックアップ機能」,仮想デバイス上でテープバックアップと同じ効果を実現する「データステージング機能」による処理の高速化を実現している。
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| 完全に日本語化されたBrightStor Enterprise Backupのユーザーインタフェース |
さらに,完全に日本語化され,UNIXからでもWindowsからでも利用可能なユーザーインタフェースの採用や,バックアップ中にクラッシュしたサーバを迅速に復旧可能な「ディザスタリカバリ機能」など,使いやすさも強化されている。
プラットフォームは,Windows NT/2000,Solaris,hp-uxをサポート。2002年上旬には,AIXやTru64-UNIX,Microsoft .Net Serverにも対応する計画という。
製品の発表にあたり,CAの代表取締役社長,三ッ森隆司氏は,「BrightStor Enterprise Backupは,現在ARCserveを利用している顧客に対する拡張ソリューションとして提供していく計画。同製品を展開していくために,新たにストレージ専任の部門も開設している」と,新しい製品に対する意気込みを述べた。
BrightStor Enterprise Backupは,約1700社のARCserveビジネスパートナーおよびSIパートナーのうち,大規模ストレージソリューションとして提供可能なパートナーを募るとともに,OEMによる提供も視野に入れているという。CAは直販を行わず,すべてパートナー経由の販売となる。なお,12月上旬より新規導入キャンペーンの実施も予定されている。
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[山下竜大 ,ITmedia]


