ビーコンITが最新XMLデータベース「Tamino 3.1」を正式出荷,64ビット版も近くリリース

【国内記事】2002.4.05

 ビーコン インフォメーション テクノロジー(ビーコンIT)は,独ソフトウェアAGが開発したネイティブXMLデータベースサーバの最新バージョン「Tamino 3.1日本語版」の正式出荷を4月1日より開始した。同製品は,2002年1月30日に発表されたもの(1月30日の記事参照)。日本国内では2000年4月より最初のバージョンの販売が開始されており,既に100社以上の企業で採用されているという。

ビーコンITの執行役員インターネット事業部長,戌亥稔氏

 最新バージョンの販売戦略について,ビーコンITの執行役員インターネット事業部長,戌亥稔氏は,「現在,Taminoの販売は,ほとんどが直販だが,新バージョンの登場により,販売パートナーを経由した間接販売を3割くらいまで拡大したい」と話す。同氏は,3年後には5割にまで間接販売の比率を拡大したいとしている。

 間接販売の比率を拡大したい理由としては,TaminoはあくまでもXMLデータベースに過ぎないので,ツールやアプリケーション,テンプレートなどを連携した総合的なソリューションとして提供することが必要になるからだ。そこでビーコンITは,パッケージ販売や技術支援に専念し,システムインテグレーションについてはパートナーと協力して展開していくほうが同社にとっても,パートナー各社にとっても効果的と判断したという。

「もちろん,ビーコンIT自身もツールやアプリケーション,テンプレートなどを提供していくが,パートナー製品と連携したソリューションを実現することで,顧客により多くの選択肢を提供することができる」(戌亥氏)

 ビーコンITでは,パートナーとの協力により実現するTamino 3.1を中核としたXMLソリューションを,B2Bやドキュメント管理,ワークフローなど,さまざまな分野に展開していく計画だ。

 B2Bの分野では,大日本印刷など8社が2002年3月5日に発表した,B2B電子商取引向けの電子カタログ事業を推進する「日本B2Bコンテンツコンソーシアム」に参加しており,この活動を中心にXMLベースの電子カタログの普及を推進していく考えだ(3月5日の記事参照)。

 また,ドキュメント管理の分野では,社内だけでなく企業間,そしてナレッジマネージメントにまで拡張可能なソリューションを実現していきたいという。さらに,ワークフローの分野では,Tamino上で動作するワークフロー製品を7〜8月くらいにリリースする計画という。

 そのほかの計画としては,Solaris8をサポートした64ビット対応のTaminoが5月中旬にリリースされるほか,Tamino 3.1に対応した「Tamino StarterKit III」のダウンロードサービスが5月より開始される予定という。

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[山下竜大 ,ITmedia]