CSK,iCan SP Provider Suiteをベースに「プレミアム運用サービス」を提供

【海外記事】2002.4.22

 米コンピュータ・アソシエイツ・インターナショナル(CA)が開催している「caworld 2002」カンファレンス2日目の4月22日,CSKが米CAの100%子会社であるiCan SPのサービス管理製品群「iCan SP Provider Suite」をベースに,顧客企業のサービスレベル管理を実現する「プレミアム運用サービス」事業をスタートすることを明らかにした。

caworld会場で,「プレミアム運用サービス」を発表するナンシー・リー氏と有賀貞一氏

 今回,CSKが発表したプレミアム運用サービスは,高付加価値の情報システム運用サービスを,日本国内の企業向けに提供することを目的としたもの。「サービスレベル管理」「ITリソース管理」「コストアロケーション管理」という3つのソリューションを提供することで,顧客企業のTCO(総保有コスト)を最適化し,ROI(投資利益率)を向上させることが可能という。

 CSKの代表取締役副社長,有賀貞一氏は,「われわれは,独立系情報サービス企業の最大手として,コンサルティングからシステムインテグレーション,システム運用,そしてBPO(Business Process Outsoucing:業務運用サービス)まで,一貫したITソリューションを提供してきた」と話す。

「さらに今後,SLA(サービスレベルアグリーメント)やITリソース管理の分野が非常に重要であると考え,プレミアム運用サービスの提供する準備を進めてきた。そのために必要な機能を,iCan SP Provider Suiteはすべて提供してくれる」(有賀氏)

 同社がプレミアム運用サービスに,iCan Provider Suiteを選んだのは,同スイート製品が包括的なサービス管理ソリューションだったたという。

 iCan SP Provider Suiteは,データやアプリケーション,サービス,ネットワークの稼動状況を監視する「iCan Meter」をはじめ,サービスレベルアグリーメント(SLA)を管理する「iCan Assure」,さまざまな課金ソリューションを実現する「iCan Bill」,新規顧客やアカウント情報を管理する「iCan Provision」,これらの4つの機能を統合的にWebベースで管理できる「iCan View」の5つの製品により構成される。

 米iCan SPの社長兼CEO(最高経営責任者),ナンシー・リー氏は,「われわれの製品は完全に日本語対応もされており,日本市場に対しても強力にコミットしている。今回のCSKとの協力により,日本市場でのビジネスの1つの形を確立したい」と言う。

 CSKでは,プレミアム運用サービスを,高い付加価値を兼ね備えたシステム基盤を構築するコンサルティングやシステム設計,導入サポートサービスとして提供するのをはじめ,CSKグループ内におけるシステム運用受託サービス,CSKグループ内におけるASP型サービスという,3つの運用サービスを展開していく計画という。

 まずは,CSKのグループ企業であるCSKネットワークシステムズがASPサービスの提供を開始する予定という。

 有賀氏は,「プレミアム運用サービスの提供を5〜6月くらいには開始したい」と話す。また,「どこ(どのような業種や分野)が,われわれの顧客として最適なるのか,じっくりと見きわめ,トライアルしていきたい」と加えた。

 なお,iCan SPは,昨年開催された「caworld 2001」カンファレンスにおいて,京セラコミュニケーションシステム(KCCS)と,ワイヤレス向けデータセンター事業で提携を発表している。

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[山下竜大 ,ITmedia]