| エンタープライズ:ニュース | 2003/06/04 15:29:00 更新 |

Microsoft、TechEdでパネリストがSOAについて語る
TechEdで行われたパネルディスカッションの中で、Microsoftの担当者はSOAとメインフレームとの比較、SLAの問題、SOAとWebサービスの比較などについて語った。(IDG)
TechEdで行われたディベートの中で、Microsoftの担当者は観客の質問に答え、SOA(サービス指向アーキテクチャ)とレガシーメインフレームとを比較してみせた。
エンタープライズアーキテクチャのセッションに参加したパネリストには、複数のアプリケーションがたやすく統合されたコンポーネントとして取り扱われるSOAはWebサービスと同義ではないのか、といった観客からの質問も投げ掛けられた。
ある観客は、SOAではどのようにサービスの課金が行われるのか質問した。
「30年前のメインフレームでは、そう、あの恐ろしいメインフレームという場所では、私は自分の書いたすべてのコードを理解しており、いつまで動作するのか、どのように顧客に請求するのかを知っていた」とその参加者は言う。
彼の質問は、これからの3年間でSLA(サービスレベル保証)の契約を作り上げるにはどうしたらよいのか、というもの。例えば1単位の仕事に対して20のWebサービス・コールを要するような契約はどうしたらよいのか。そのコールは会社の内部からのものもあれば、外からのものもある、というのだ。
「外部からのコールについては、彼らは私にどのように請求するのだろう。商取り引きにおいてすべてのメッセージトラフィック、このサービスデリバリーといったものを計測するためのインフラはどこにある? それを数値化するにはどうしたらいい?」とその参加者は質問した。
Microsoft BizTalk Serverのテクニカルプロダクトマネジャーであるスコット・ウッドゲート氏は、この分野ではOASISの管轄下に置かれているBusiness Process Execution Language(BPEL)などで標準化への努力が行われていると説明した。
ウッドゲート氏はさらに、メインフレームは違う時代の違うパラダイムを代表するものだと形容した。「メインフレームはコンピュータ処理が高価だった時代の、旧式の環境」で、過去の責任はここにあると述べた。
「メインフレームの課金モデルのようなものが必要だというのは、フェアな見方とはいえない」とウッドゲート氏。
MicrosoftのWindowsエンジニアリングソリューションおよびサービスグループの上級ディレクターであるガープリート・ポール氏は、メインフレームは別の時代のものだと表現した。30年前には「ほとんどのプロセスが自動化されていなかった」とポール氏。
「B2BやC2Cといったものの多くが完全に不可能だったのだ」とポール氏は語る。
Microsoftで.Netプラットフォーム戦略グループのソリューションアーキテクトを務めるマーテン・ミュレンダー氏は、通信会社と携帯電話ベンダーはSOAで課金サービスをするビジネスモデルを考え出すべきだと主張した。
別の観客は、SOAがWebサービスと同じものだという神話を払拭したいと話した。「SOAはWebサービスと同義ではない。WebサービスはSOAを実現するための潜在的な実装手段だが、ほかの手段で達成するかもしれない」とその観客は述べた。
ミュレンダー氏はある程度同調した。インターネットへの接続を必要とするアーキテクチャならば、Webサービスを必要とするだろう。「そうでなければ、Webサービスである必要はない」とミュレンダー氏は結論づけた。
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[Paul Krill,IDG News Service]
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