| エンタープライズ：特集 | 2003/08/29 18:00:00 更新 |
特集：第1回 Sun ONE Application Server 7概要とSun ONEを知る (3/5)
JAX APIsがすべてカバーされている
昨今のWebサービスへの注目は、読者が感じている通りです。それを反映し、J2EE 1.4ではWebサービスのためのテクノロジが盛り込まれています。その中心になるのが「Java APIs for XML(JAX APIs)」でしょう。このJAX APIsには、JAX-RPC、JAXM、JAXR、JAXP、JAXBが含まれており、Sun ONE Applcaition Server 7ではすべてがリリース時からカバーされています（JAXBはEarly Accessのためサポート外、2003年8月8日現在）。また、後述する開発環境「Sun ONE Studio5」と連携することにより、既存のビジネスロジック（EJB、Java Beans、C、C++）をGUI画面のマウス操作によってWebサービスとして連携して作り上げることが可能です。
シンプルなプロセス構成が管理者、開発者の扱いやすさへと結びつく
Sun ONE Application Server 7は、非常にシンプルなプロセス構成になっています。
プロセス構成は「アプリケーションサーバインスタンス」、「管理サーバインスタンス」、そしてそれぞれを監視する「Watchdogインスタンス」です。Watchdogによるサーバインスタンス監視で可用性を高め、且つシンプルな構成にすることで運用管理者、開発者にとって扱いやすくしているのです。
特筆なのは、設定情報がすべてファイル単位で管理されていることです。次の図のように「server.xml」を中心とした構成であり、障害に備えたバックアップはこれらのファイルを保存することで済みます。サーバセット後にファイルをリストアすれば、簡単に復旧させることもできます。今まで苦労したWebサイトのバックアップも容易になるでしょう。
Sun ONE Studio 5による充実した開発環境の実現
J2EE統合開発環境アプリケーション「Sun ONE Studio 5」のインストールでは、同時にSun ONE Applcation Server 7もインストールされ、J2EE Webアプリケーションの開発環境が整います。
Sun ONE Application Serverには、「Pointbase Database Server 4.2」がバンドル（開発ライセンス）されているため、これをテストデータベースとして使用することができます。Sun ONE Studio 5は、ServletやEJB、Webサービスの開発モジュールのほか、アプリケーションサーバとの連携モジュールも提供されます。J2EEアプリケーションの開発に必要なコーディング、パッケージング、ディプロイメントすべてをサポートするのです。連載第3回目では、実際にSun ONE Studio 5を使用したアプリケーション開発手順について解説していきましょう。
Sun ONE Application Server7は、J2EE開発者の多くが愛用するツール「Jakarta Ant」を製品の一部として同梱しています（asantコマンドとして提供）。サンプルアプリケーションはすべてこのJakarta Ant形式で用意されるため、サンプルアプリケーションの動作、変更検証を行なうには「asant」コマンドで容易に行えるのです。詳細は連載第2回目で紹介します。
[高山義泉，ITmedia]
