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2004/02/10 21:56:00 更新
EMC、過去最大規模のストレージシステム包括刷新
EMCジャパンは、同社のストレージシステム・ラインアップを一新した。情報の価値に応じたデータ管理を行うILMに向けて、ネットワークストレージプラットフォームを強化した格好だ。
EMCジャパンは2月10日、同社のストレージシステム・ラインアップを一新した。情報の価値に応じたデータ管理を行う情報ライフサイクル管理(ILM)に向けて、ネットワークストレージプラットフォームを強化した格好だ。これまでの直販モデルからパートナーを通じた間接販売モデルを強化するEMCジャパンだが、中山隆志社長は「情報システム部門を相手にしたビジネスから、情報管理という経営課題へ踏み込むためには、ソリューションプロバイダとならなければならない」と同社の新たな方向性を説明した。
「Legato、Documentumの買収は、ソリューションプロバイダに変わることの表れ。ILMは、経営課題にまで入り込むもので、ソリューションパッケージとして包括提供できることが当社の競争優位になる」と中山社長。同社の提唱するILMの具体的なところとして、階層ストレージによるコスト削減、ポリシーによる情報移行の自動化、統合管理、コンプライアンスなどを挙げる。
特にILMを推進していくには、「顧客との接点がサポートに集中してしまう」「自己完結型ではハイエンドの顧客を中心にせざるを得なくなる」などの理由から、パートナーとの協業を強化する方針を打ち出した。そのため、社員数を現在の560人体制から今年度600人体制へ拡充したいという。
今回の新製品発表は、EMC過去最大の包括刷新としている。ハイエンドストレージのSymmetrix DMX、ミッドレンジストレージのCLARiX CX、NASのCelerra、アーカイブ用CAS(Content Address Storage)のCentraと多岐にわたる。
ハイエンドストレージでは新モデル「Symmetrix DMX2」を追加。Power PC1GHzを搭載した新グローバルキャッシュダイレクタ、1万5000回転の高速ディスクを採用することで、従来のDMXに比べ最大2倍のパフォーマンスを実現したという。最大キャッシュ容量も256Gバイトに倍増された。
ミッドレンジストレージでは、CLARiX CX200/400/600に置き換わる形で、「CX300/500/700」を発表。CX500では、従来製品と同一価格でパフォーマンスを最大で2倍に強化したとしている。SANCopyの強化により差分コピー機能が提供され、ミッドレンジクラスでもレプリケーション機能を利用できる。特にこのクラスでは、Windows環境を意識しており、Windows Server 2003のVSS、Microsoft ExchangeとSQL Serverに対応したSnapView統合モジュールも提供する。CX300/500/700についてはDell|EMCブランドでも発売される(関連記事)。
NAS製品のCelerraでは、SANに接続可能なNASゲートウェイ「Celerra NS700G」および統合型NASの「NS700」が加わる。また、Windows Storage Server 2003を搭載した「NetWin 200」も発売する。
アーカイブ用のCentraでは、高速プロセッサ、ディスクドライブに320GバイトのATAドライブを採用し、ギガビットイーサネットを備えた。またAPIがIBMのz/OSメインフレーム環境をサポート、メインフレームのフィックスコンテンツを管理・保存できる。
またEMCは、1997年以降に出荷したSymmetrix/同DMX、2000年以降のCLARiX/同CXの管理がSNIAによるSMIベースの管理ソフトから可能になったことも発表している。
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[堀 哲也,ITmedia]
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