IDG ニュース
2004/04/10 11:56 更新


Sun、UltraSPARC VとGeminiの投入計画中止

Sun担当者は、ハイエンドサーバ向けのデュアルコアプロセッサとして開発していたUltraSPARC Vと、ローエンドサーバ向けデュアルコアプロセッサの新シリーズ初の製品Geminiの投入計画を打ち切ったことを認めた。(IDG)

 米Sun Microsystemsは最近発表した次世代プロセッサ「Rock」の投入に伴い、次世代版「UltraSPARC V」をロードマップから落とす方針を決めた。同社プロセッサ部門の方向転換を示す動きとなる。

 Sun広報担当者は、同社が先日発表した再編計画の一環として、UltraSPARC VとGeminiプロセッサの投入計画を打ち切ったことを認めた。UltraSPARC VはUltraSPARC IVの後継として、ハイエンドサーバ向けのデュアルコアプロセッサになる予定だった。また、Geminiはローエンドサーバ向けデュアルコアプロセッサの新シリーズ初の製品として計画されていた。

 しかし財政状況の悪化を受け、同社は研究開発リソースをもっと将来を約束されたプロジェクトに集中させる必要が生じたと、広報のサブリナ・ガットマン氏は説明している。

 Sunの次世代サーバに関する長期戦略はこれで、2月のアナリスト説明会で披露されたRockに絞られることになった。RockとNiagraは複数のソフトスレッドを処理できるマルチコアプロセッサ。Niagraは2005年か2006年に登場が見込まれ、ブレードサーバやネットワーク機器向けとなる。

 一方、Insight 64の主席アナリスト、ネイサン・ブルックウッド氏によれば、Rockが登場の暁にはシングルスレッドとマルチスレッドの両方のアプリケーション用に最上級の性能を備えたサーバプロセッサになる見通しだ。

 SunはまだRockの投入時期を明らかにしていないが、少なくともRockのデビューまであと2〜3年は、リリースしたばかりのUltraSPARC IVをハイエンドサーバ向けの主力プロセッサとして扱うだろうとアナリストは予測している。

関連記事
▼Sunの現金戦略は功を奏するか?
▼Sun、MSとの和解の一方でリストラ実施へ
▼高速キャッシュ搭載のUltraSPARC IV+など、Sunが将来のプロセッサを語る
▼Sunのサーバ大幅刷新、UltraSPARC IVとOpteron搭載モデル発表
▼Sun、売上高微減で赤字縮小

[IDG Japan]

Copyright(C) IDG Japan, Inc. All Rights Reserved.