IBM Software World 2003
Tivoli Day
会期:5月27日(13:00-18:00)
「e-business on demand」を支えるIT基盤は、「統合化」、「オープン」、「仮想化」、「オートノミック」という4つの特性を有していなければならない。
こうした特性をシステムに与えるうえで、大きな役割を演じるのが、システム全体の管理をつかさどる「Tivoli」ブランドのソフトウェア群だ。
つまり、Tivoliの製品群は、「e-busi-ness on demand」の環境(オンデマンド・コンピューティングの環境)を構成するキー・コンポーネントなのである。
オートノミック技術を実装したTivoliの先進性
例えば、Tivoli製品には、オートノミック・コンピューティングを実現する仕組みがすでに備わっている。
具体的には、「モニタリング(監視)」→「アナライズ(分析)」→「プランニング(計画)」→「エクゼキュート(実行)」→「モニタリング(監視)」といった一連のサイクルを、「ナレッジ」をベースに自律的に実行し、ユーザーが設定した管理目標に向けたアクションを自動的に取ることができるのだ。
また、オートノミック・コンピューティングを構成する機能には、「自己修復(self-healing)」、「自己構成(self-configuring)」、「自己防御(self-protecting)」、および「自己最適化(self-optimizing)」の4つがあるが、Tivoliの製品群の場合、少なくともこの中の1つが必ず実装されているという。
このようなオートノミックの考え方(もしくは、オンデマンド・コンピューティングを実現するための仕組み)は、Tivoliのアイデンティティ管理ツール「Tivoli Identity Manager」にも取り込まれており、今回の「Tivoli Day」では、この自己防御を実装したツールに焦点を当てたセッションが多く組まれている。
同ツールは、ユーザー・アカウントごとに設定されたアクセス権に基づいて、ITリソースへのユーザー・アクセスを適切に許可する(または、制御する)ためのものだ。
同ツールの場合、ユーザー・アカウントに関する情報が、LDAPサーバの「IBM Directory Server」に一括して格納される。ゆえに、企業内の人員異動や組織変更によってユーザーの権限やアクセス可能なITリソースに変化が生じた際にも、IBM Directory Server内の情報を変更するだけで済むという「即応性」が得られるのである。
Tivoliの価値をよりわかりやすく
Tivoli製品のようなシステム管理ソフトウェアは、一般のユーザーや、ビジネス・マネジャーからは見えにくい存在であり、システム管理者以外のユーザーでTivoli製品の価値やメリットを正確に把握している向きは少ない。
そこで、Tivoli Dayでは、ユーザー事例を紹介するトラックを設けることで、「e-business on demand」の環境を築く際に、Tivoli製品がいかに有用か、また、その導入がいかに大きなメリットをユーザー企業にもたらすかを示す予定である。
例えば、Tivoli製品を用いれば、メインフレームとUNIXシステム、および、Win-dowsプラットフォームが混在するヘテロジニアスなシステム環境の集中管理が実現される。また、Tivoli製品によって、分散コンピューティング環境の統合運用や、ミドルウェア/アプリケーションの統合監視、および、障害検知/通知/対処の自動化などが可能になる。
加えて、24時間365日のノンストップ運用や(アプリケーション・サーバ連携による)シングル・サインオン、さらには、管理の自動化と省力化によるシステム所有総コスト(TCO)の削減なども具現化されることになる。
今回のTivoli Dayでは、そうしたTivoli製品のメリットが、具体的なユーザー事例を通じて広く訴求されるわけだ。
このほか、Tivoli Dayでは、Tivoliのビジネス・パートナーによるセッション・トラックも企画されており、Tivoliをベースにした多彩なソリューションも紹介されるという。これも、TCOの削減を目指す、企業のCIOやITマネジャーにとって有益な情報源となるはずである。
そのほかのセッション
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