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Oracleのフィリップス氏、OOWのキーノートで「ライフタイムサポート」を約束Oracle OpenWorld 2005 San Francisco Report(2/2 ページ)

場合によっては未来永劫、Oracleが支援の手を差し伸べるだろう――サンフランシスコで開催された「Oracle OpenWorld 2005」のオープニングキーノートでOracleのフィリップス社長は言い切った。

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Project Fusion

 フィリップス氏のキーノートのもう1つの主要テーマが「Project Fusion」だった。

 Fusionは本格的なミドルウェア構想で、Oracleは買収を通じて取得した多数の技術をこのミドルウェアで連携する考えだ。

 Oracleは、プレゼンテーションロジック、ビジネスロジック、情報ストアがすべて詰め込まれたモノリシックなアプリケーションからスタートした進化の過程における次の段階としてFusionを位置付けている。

 こういったモノリス(一枚岩)からクライアント/サーバへと技術は進化した。この方式では、プレゼンテーションがクライアントに任され、ビジネスロジックはクライアントとサーバの間で分離された。

 その次に登場したのが、インターネットを利用した3階層型アプリケーションである。3つの階層とは、プレゼンテーション層、アプリケーション層、データベース層である。

 モジュラー型コンポーネントに向けた進化における次の段階が、SOA(サービス指向アーキテクチャー)ベースのアプリケーションを利用するFusionだという。

 Fusionスタックの最下層にはOracle版のデータベースグリッドが置かれ、「Real Application Clusters」を通じて多数のコンピュータが一体となって動作する。

 Oracleは約2年前に10gアーキテクチャを投入して以来、このデータベース基盤を宣伝してきた。同社はグリッドがもたらすメリットとして、単一障害点がなくなる、従量課金式のコンピューティングが可能になる、ロードバランシング機能が提供される、アプリケーションの変更が不要になる、集中管理が可能になるといったことを挙げていた。

 フィリップス氏によると、こうした「Oracle Fusion Architecutre」では、グリッドのすぐ上の層にアプリケーションそのものが置かれる。これには、Oracleの製品のほか、カスタムアプリケーション、ISV各社のアプリケーション――要するに、企業がサービス化したい任意のアプリケーション――が含まれるという。

 アプリケーションレイヤの上に位置するのがFusionサービスレジストリで、アプリケーションサービスがここで発行される。

 サービスレジストリの上には、Fusionサービスバスがある。これは、メッセージのルーティングと変換を行うハイウェーのようなものだ。

 その上に置かれるビジネスレイヤでは、サービスを各種のアプリケーションに組み込んだり、ビジネスプロセスを検索/変更したりすることができる。

 フィリップス氏によると、このSOAベースのコンポーネント化によって可視性が大幅に高まり、アプリケーションの機能を正確に把握することが可能になるという。

 「従来のアプリケーションは、実際のビジネスプロセスを模した粗いモデルだった。このモデルでは、すべてを見ることができない。だがコンポーネント化により、すべて見えるようになる。OracleがネイティブのBPELエンジンとなってBPEL言語を生成するので、サービスを改善することができる」とフィリップス氏は説明する。

 その上には、ビジネスベネフィットレイヤ(OracleではこれをFusionエフェクトと呼んでいる)が置かれる。このレイヤには、BI(ビジネスインテリジェンス)とビジネスアクティビティモニタリング機能が含まれ、コンテキストに応じたリアルタイム分析とトランザクションを実行する。

 そして一番上に置かれるのが、統合型ポータルである。

 Oracleでは、Fusion Middlewareはホットプラグ可能になるとしている。フィリップス氏によると、現時点でFusion Middlewareは約2万6600ユーザーが使用しているという。

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