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アルティウム、東大研究室から衛星開発ソフトを受注
小型人工衛星の開発を進める東京大学の研究室が、エレクトロニクス製品の設計アプリケーション「Altium Designer」を採用した。
アルティウムジャパンは1月17日、東京大学のISSL(Intelligent Space Systems Laboratory、中須賀真一研究室)に人工衛星開発プログラムのエレクトロニクス設計プラットフォーム「Altium Designer」を5ライセンス導入したと発表した。
Altium Designerは、エレクトロニクス製品の開発に必要な技術と機能を統合したアプリケーション。プログラミング可能なLSI(FPGA)のシステム設計、FPGAベースのプロセッサ向け組み込みソフトウェアの開発、電子回路を構成する板状またはフィルム状の部品(PCB)のレイアウト設計などを統合し、同環境で編集から製造データの作成までが可能となる。
ISSLは同製品を使って、1〜10kgの小型人工衛星の設計に必要なオンボードコンピュータやサブシステムインタフェースを開発する。採用の理由について、中須賀教授は「Altium Designerを使うと、FPGAを含むエレクトロニクス機器の開発作業量を減らすことができる。シミュレーションツールは設計した回路の評価に役立ち、間違いが起きる可能性を減らす」と述べている。
同製品は、大学関連の宇宙開発プログラムで高いシェアを持つ。マサチューセッツ工科大学、トロント大学、アーヘン工科大学、東京工業大学をはじめ、900以上の大学で採用されている。
Altium Designerは、フルライセンス価格で140万円。
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