システム・テクノロジー・アイ、Oracle VMで研修サービスの運営を効率化
研修用の環境を構築するテンプレートをコントロールサーバ内に整備し、セットアップコマンドを実行することで、クライアントサーバ内にテンプレートを自動で構築できるようになった。
研修サービスを手掛けるシステム・テクノロジー・アイは9月24日、日本オラクルのサーバ仮想化ソフトウェア「Oracle VM」を採用し、研修サービスを運営する自社のサーバ環境を刷新したと発表した。
同社は、オラクルのアプリケーションの認定研修を提供している。これまでは、研修コースの内容と日程に合わせて受講者の研修環境を個別に構築していたため、セットアップに時間とコストを費やしていた。
Oracle VMの導入に伴い、研修用の環境を構築するテンプレートをコントロールサーバ内に整備。管理ツールからセットアップコマンドを実行することで、コントロールサーバから各クライアントサーバ内にテンプレートを自動的に構築できるようになった。各ローカルマシンに手動で行っていた研修環境の構築は不要となる。環境の構築に要する時間は数分程度という。
同社の研修環境のシステムは「Dell PowerEdge 2950 III」5台、「Oracle Enterprise Linux 5」「Oracle Database 11g」「Oracle Database 10g」で構築。Dell PowerEdge 2950 IIIは、コントロールサーバ1台、クライアントサーバ4台で構成している。クライアントサーバ1台に15の仮想サーバを入れることができ、最大60の仮想サーバを同時に構築することに成功している。
Oracle VMを活用したことで、システム構築の時間を大幅に短縮できたほか、物理サーバの導入コスト、設置スペース、電源などの費用も抑えられた。今後は、Oracle VMによるシステム構築のノウハウを、協業するパートナー企業に提供していく。
関連記事
- Oracle OpenWorld San Francisco 2008 Report:BEA製品を取り込むOracle、「Application Grid」を実現
「Oracle OpenWorld San Francisco 2008」のジェネラルセッションにFusion Middlewareを統括するクリアン上級副社長が登場し、同製品のロードマップを明らかにした。BEAの技術や製品が融合され、アプリケーションサーバ層のグリッド化も実現していくという。 - VMwareだけじゃない:仮想化技術を軸にブレードサーバを選んでみる
ブレードサーバは仮想化に適したプラットフォームとして注目が高い。IA以外の環境での仮想化に対応するIBMやサン、仮想環境でのNT4.0サポートを表明する富士通、独自の仮想化機構を作り上げた日立など、各社の戦略にも特徴がある。 - コンソーシアムも設立:アシスト、IBM、オラクル、仮想化ソリューション分野で協業
アシスト、日本IBM、日本オラクルは、仮想化ソリューション分野で協業し、技術検証や製品の販売と導入サポート、アライアンスの設立を行う。 - Oracle VMを利用:新日鉄ソリューションズ、オラクル、デル 仮想化によるITインフラ最適化を支援
仮想化技術を用いてサーバやストレージなどのITインフラ全体を構築するサービスを、新日鉄ソリューションズ、日本オラクル、デルの3社が共同で提供する。 - 日本オラクル、サーバ仮想化ソフト「Oracle VM」を提供
日本オラクルは仮想化ソフトウェア「Oracle VM」の提供を同日から開始すると発表した。 - CTC、仮想化インフラでヴイエムウェア、HP、ネットアップと協業
ヴイエムウェアの仮想化ソフトウェア、日本HPのブレードサーバ、ネットアップのストレージを組み合わせたサービスをCTCが発表した。 - Oracle OpenWorld 2007 San Francisco Report:環境に優しいDell、Re-Generationでアクションを起こせ
Dellのマイケル・デル会長兼CEOは米国時間11月14日午後、「Oracle OpenWorld San Francisco 2007」の基調講演に登場し、この1年間は大きな変化があった激動の日々だった、と振り返る。 - Ajax相乗のAdobe Flex 2、開発環境を無償化
2006年3月から開始されたβテスターは6万5千人を記録した。Adobeは、Flex 2でWebアプリケーション開発に躍起だ。FlashとAjax相乗で実現するWebアプリケーションの進化とは。 - SOA開発の簡素化を目指すApacheの「Tuscany」プロジェクト
Apache Software Foundationの年次カンファレンスでは、「Tuscany」と呼ばれる新提案が話題だ。特定言語に依存したアプリケーションコンポーネント実装技術と、高レベルのSOAデザイン手法との間に存在するギャップを埋めるためのプロジェクトである。 - マルチOS環境での「統合された」仮想化を目指すHP
日本ヒューレット・パッカードはユーティリティコンピューティングの実現に向け、仮想化技術群「HP Virtual Server Environment」の機能を強化した。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.