隠し球はDWHアプライアンス、HPのXeonサーバで驚異のパフォーマンス:Oracle OpenWorld San Francisco 2008 Report(2/2 ページ)
Oracle OpenWorld San Francisco 2008は3日目を迎え、エリソンCEOが午後のキーノートで同社初となるハードウェア製品を発表した。HPと共同開発したデータウェアハウスアプライアンスだ。
このExadata Storage Serverを核として組み込んだのが、HP Oracle Database Machineだ。筐体内に1UのDL360 G5を8台、Exadata Storage Serverを14台、Infinibandスイッチを4台詰め込み、最大168テラバイトまで1つのラックで拡張できるという。こちらもOracle Enterprise LinuxやOracle Database 11g Enterprise Editionなどの必要なソフトウェアがインストールされた状態で提供される。
「Oracleはグリッドコンピューティングをデータベースやアプリケーションサーバで実現しているが、Exadata Storage ServerやHP Oracle Database Machineは、それをストレージにまで拡大するものだ。容量が必要になれば、追加するだけでスケールアウトできる」とエリソン氏。
オープンな標準で聖域に踏み込む
Oracleはこれまで一貫してオープンな標準に準拠した技術や製品によって聖域に踏み込み、ライバルを駆逐してきたが、今度はExadata Storage ServerやOracle Database Machineによってデータウェアハウス領域に照準を合わせてきた。その中身を見ても、何ら特別なものはなく、固有のハードウェアを提供するTeradataやNetezzaと比較してコストも大幅に抑えることができるだろう。Oracleによれば、ハードウェアとソフトウェアを合わせたシステム価格は、Oracle Database Machineがテラバイト当たり1万4000ドルに対して、Netezzaが2万9000ドル、Teradataは3万5000ドルという。
「Xeonプロセッサはすぐに6コアが登場する。標準的なコンポーネントを活用するOracleはそれをすぐに性能向上につなげることができる」とエリソン氏。
ビデオで出演したHPのマーク・ハードCEOも、「OracleとHP、両社のベストを提供できる」と胸を張った。
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