ファイザー、スマートフォン3000台を運用開始:MR担当者の業務に
ファイザーは、医療機関を巡回する「医療情報担当者」(MR)の業務端末としてスマートフォン3000台の運用を始めた。
製薬メーカーのファイザーは3月2日、医療機関を巡回する「医療情報担当者」(MR)の業務端末としてスマートフォン約3000台の運用を始めた。併せてモバイル端末の一元管理システムを導入している。
同社が導入する端末は、台湾のHTCが開発・製造するソフトバンクモバイル向けの「X05HT」。メールシステムとして導入しているMicrosoft Exchange Serverとスマートフォンを連携させ、社外環境でも医師や薬剤師からの問い合せ連絡へ迅速に対応できるようにするほか、訪問スケジュールの確認をリアルタイムにできるようにする。テレビ電話アプリケーションも搭載し、打ち合わせを場所を選ばすに行えるようにする。
端末の運用管理システムには、マイクロソフトの「System Center Mobile Device Managemet 2008」を採用。同システムは、System Centerと共通の管理コンソールから社外にある端末ごとの設定(ユーザー情報やセキュリティポリシーなど)や管理を社内の管理者が一元的に行える。ソフトバンクモバイルが携帯回線サービスを提供するほか、ソフトバンクテレコムがシステムの運用支援サービスを提供する。
MRは医師や薬剤師などに新薬の情報を提供しており、個別やグループ単位での業務の大半を社外で行う。業務にはノートPCを利用しているが、電源の確保や起動に時間が掛かるため、MR同士や上長との連絡、情報共有の効率化の障壁になっていた。スマートフォンと集中管理システムの利用で時間の短縮化、医薬の重要情報や個人情報管理の徹底を両立できると判断した。
同社によれば、「モバイルでの効率化とセキュリティを現時点で両立できる最新の仕組みがソフトバンクグループとマイクロソフトのサービスだった」とコメントしている。同社のスマートフォン導入は2008年6月に決定し、運用開始に向けたシステム構築や試験を実施していた。
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