ニュース
富士通、Nehalem搭載ラックサーバを発表――現行品は最大49%値下げ:国内シェアトップへの「のろし」
Xeon 5500番台を搭載した2Wayラックサーバを発表するとともに、現行品の大幅な価格引下げを実施する富士通。「2010年に国内IAサーバ市場でトップシェアを狙う」という宣言を裏打ちする施策となる。
富士通は4月6日、最新のインテルプロセッサ「Xeon 5500番台」を搭載した2Wayラックサーバ、「PRIMERGY RX300 S5」および「RX200 S5」を発表した。
メモリアクセスの高速化などXeon 5500番台に起因する機能向上に加え、AC-DC変換効率を従来比で約5%改善した電源ユニットの採用や、筐体前面の吸気面積率の17.5%にのぼる改善など、省電力性が考慮された設計となっている。まだDDR3メモリを最大で144ギガバイト実装可能(RX300 S5において2CPU搭載時)にするなど、ユーザーの仮想化へのニーズに応える仕様となっている。
製品のラインアップは次の通り。出荷はすべて4月28日を予定する。
製品 | 価格(税別) |
---|---|
PRIMERGY RX300 S5(3.5/2.5インチSASモデル) ディスクレスタイプ | 29万7000円 |
PRIMERGY RX300 S5(2.5インチSASモデル) Windows Server 2008 Standard バンドルタイプ/アレイ-73ギガバイト×1(RAID 0) | 40万7000円 |
PRIMERGY RX200 S5 ディスクレスタイプ | 26万1000円 |
PRIMERGY RX200 S5 Windows Server 2008 Standard バンドルタイプ | 37万1000円 |
なお現行販売品についても、ブレードサーバの本体価格を最大49%安くするなどの大幅な価格改訂を実施。2010年に国内IAサーバ市場でトップシェアを狙うという宣言を裏打ちする施策をとる。
関連記事
- Xeon 5500に残る疑問:「Nehalem」の“行間”を読み解く
華々しく登場したIntelの新チップアーキテクチャだが、残された疑問も多い。「Xeon 5500」の性能を生かすにはそれなりの初期投資も必要だ。 - 「仮想化シフト」が鮮明に:Nehalem搭載ブレードの登場ラッシュから見えるもの
インテルのXeon 5500番台、開発コード名「Nehalem-EP」のリリースに合わせ、サーバベンダーの新製品ラッシュが続いている。そこに加えられる各社の独自色から、ユーザーが注目すべきトレンドも見えてくる。 - e-Day:デルのDNAが組み込まれた第11世代サーバ
デルが先陣を切ってNehalem EP(Xeon 5500番台)搭載サーバを発売したが、組み込まれたのはインテルの新しいプロセッサだけではない。「11G」サーバには、徹底した「標準化」というDNAがしっかりと組み込まれている。 - Dell、企業のコスト削減を支援するデータセンター製品群を発表
次世代Xeon搭載サーバとワークステーション、SSD対応ストレージアレイほか14の製品を発表した。 - 伴大作の木漏れ日:がんばれ日立
社長人事を発表した日立は今月、主力サーバ製品「Blade Symphony」を発表している。4年ぶりの発表というのは違和感があるが、ハードウェアを取れば企業のシステムインテグレーション需要を取り込めるため、奮起が期待できる。 - Nehalem登場前夜:プロセッサとともに進化するブレードサーバのラインアップ
インテルは、2009年3月末(日本では4月)に「Nehalem」という開発コード名で呼ばれていた新しいプロセッサ「Xeon 5500番台」(Nehalem-EP)の発表すると予測されている。これを機にサーバ製品のラインアップを更改するベンダーも多く、またIBMによるSun買収報道が出るなど、ベンダー同士が合従連衡する動きも活発化してきた――。 - 本格的な普及期を迎える?:この春、ブレードサーバのトレンドを読む
厳しい経済情勢の中、多くの企業がITコストの削減に躍起になっている。だが、いくら景気が悪くとも企業が扱う情報量は否応なく増え、それに対処するためのITへの投資は欠かせない。最も効率のよいITへの投資は何か。その解としてさらに注目されているのが、ブレードサーバだ。 - Cisco、「Unified Computing System」でデータセンター仮想化戦略を強化
Ciscoは新データセンター戦略で、Microsoft、VMware、BMC、EMCなどとの提携と、Nehalem搭載ブレードサーバを発表した。 - Nehalemを搭載:日立、ブレードサーバの新モデルを発表――保証期間を2年間延長
日立は3月10日、同社のブレードサーバ製品に新モデルの追加および機能強化をすると発表。開発コード名「Nehalem」として知られるインテルの次世代Xeonプロセッサを搭載し、保証期間も従来の5年間から7年間へと延長される。出荷は4月1日から。 - AMDの6コアプロセッサ「Istanbul」、今年下半期にリリース予定
AMDでは、「Istanbul」のコードネームで呼ばれる同社初の6コアプロセッサを今年下半期にリリースする予定だ。Intelの6コアXeonチップへの対抗を狙う。AMDの新プロセッサは、現行の45nmのAMD Opteronプロセッサと共通のソケットを採用する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.