ニュース
融資をかたる詐欺メールが急増―G Data調べ:「医薬品」関連は減少
G Dataが発表した1〜3月期のスパム動向では、世界的な景気後退に便乗して融資などかたる詐欺メールが急増したという。
ドイツのセキュリティ企業のG Data Softwareは4月17日、2009年1〜3月期のスパム動向を発表した。景気後退などに便乗して融資などを名乗る「ローンスパム」が急増した。
スパム全体に占めるローンスパムの割合は28%となり、2008年10〜12月期から25ポイント上昇した。ローンスパムの特徴は、件名に「キャッシング」「おまとめローン」「特別金利」「レディースローン」「急な出費に対応」などと記され、世界的に広がっている。国内でも三菱UFJグループや三井住友銀行グループ、シティバンクなどをかたるものが確認されている。
一方、2008年10〜12月期まで首位だった「医薬品スパム」は19%で、23ポイント減少し、2位の「違法コピー品」(20%)とほぼ並んだ。
全電子メールに占めるスパムの割合は平均72%で、最盛期の1月上旬には96%まで上昇。最も低かったのは2月の65%だった。
このほか、マルウェア感染サイトではアダルトや求人を装ったものが目立った。フィッシング詐欺サイトでは、ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)やファイルダウンロードサイトの割合が減少し、健康や医療、チャット、Webメールを装うものが増加した。
関連記事
- 2009年1Qは新規スパイウェアが急増――Panda調べ
Panda Securityによれば、2009年第1四半期の新種スパイウェア数は前四半期に比べて6倍以上に増えた。 - スパム流通量が過去の水準に――シマンテックのリポート
3月に観測されたスパムメールの流通量は、2008年秋の大規模対策以前の水準に戻ったことが明らかになった。 - スパム配信の勢力復活、悪質業者摘発前の水準に
1〜3月期はスパム流通量が急増し、米国の悪質業者が接続を遮断される前の水準に戻った。 - 企業に寄付をねだるスパムに注意――メッセージラボ調べ
メッセージラボの調査で、3月は1日あたり約3000件の有害サイトが確認された。 - 「バイアグラ買いますか?」――日本人向けスパムが活発に
ユーザーがいる場所に合わせて提供情報の内容を変えるロケーションベースサービスを悪用した攻撃が増加している。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.