Twitterの“つぶやき”はプロモーションになり得るのか:ネットの逆流(17)(2/2 ページ)
デルが販売促進キャンペーンとして使い出すなど、企業のプロモーションとしてTwitterが使われ出している。つぶやきは有効なプロモーションになるだろうか。
必要なアカウントは取得できていますか
最近では、ふかわりょうプロデュースによる3人組女性ユニットCOSMETICSも、Twitterアカウントを取得してファンとの直接交流をスタートさせている。スタッフが中心となって運営しているとのことだが、今後の展開としては、COSMETICSの3人やプロデューサーのふかわりょう氏の登場も検討しているという。
ただし、このケースでは「COSMETICS」アカウントはすでに取得されてしまっていた。こうしたアカウントの問題も、企業によるTwitterを使ったプロモーション実施のネックになるかもしれない。企業名やブランド名でアカウントを取得したほうが、顧客へアプローチできるからだ。すでに何者かによって、そのTwitterアカウントが取得されていた場合は、対策を練る必要がある。Twitterのアカウントは誰でも無料で取得できるため、ドメインと違って取り戻すことは難しいだろう。そのあたりをどうクリアするかが、企業がTwitterをプロモーションで利用する鍵となろう。ちなみに、COSMETICSは「COSMETICSP」のアカウントを取得して、Twitterを開設した。
こうした問題を解決してTwitterを開設したら、次はその立場を明らかにすることが重要だ。例えば、プロジェクトの個人として発言するのか、それともプロジェクト自体として発言するのか。それによって、読者のフォローの仕方も変わってくるからだ。後者ならば、普通のプレスリリースと同じように流しながら、気になったものについて話題にするかもしれない。前者ならば、もっと突っ込んだ形でコミュニケーションしてくる読者も出てくるだろう。これぞ、Twitterを使ったプロモーションの醍醐味かもしれない。
“つぶやき”は、企業のプロモーションになり得るのか。その答えは、これから明らかになってくるはずだ。
関連記事
- 狙われた“つぶやき”――Twitterに仕掛けられたワナ
■Twitterのつぶやきが狙われた。しかし、これは氷山の一角かもしれない。それだけ拡大したTwitterは、これからどのような方向に進んでいくのだろうか。 - ネットの逆流(15):IE 8の登場でブラウザ戦争は新たな局面に
■3月19日、IE 8正式版のダウンロードが開始された。IE、Firefox、Opera、Safari、Google Chrome……ブラウザ戦争は新たな局面に進もうとしているのだろうか。 - ネットの逆流(14):著作権法改正案でネットの流通は変化するか
■「ダウンロード違法化」などを盛り込んだ著作権法改正案が閣議決定された。来年の施行を目指す本法案によって、何が変わるのだろうか。 - ネットの逆流(13):Googleブック検索の和解が与える影響
■米Googleの和解が、日本にも影響を与える? ――米国内に限られるが、日本の書籍が勝手にGoogleブック検索に載せられてしまう可能性があるという。著作権者にも利益配分をすると言うが……。 - ネットの逆流(12):医薬品のネット販売は本当に規制すべきなのか
■先日公布された省令により、6月から医薬品のネット販売が規制されることになった。この規制は本当に必要なものなのだろうか。 - ネットの逆流(11):円天詐欺で考える「電子マネー」の光陰
■独自の電子マネー「円天」を利用して、配当の見込みもないのに資金を集め、出資金を搾取したとしてL&Gの会長らが逮捕された。この事件は何だったのか。電子マネーの今後に何を語りかけるのか。 - ネットの逆流(10):ブログでの名誉毀損で国内初の一斉摘発 一歩間違えれば自分も加害者
■お笑いタレントのブログで執拗に誹謗中傷した人が、名誉毀損・脅迫で一斉に摘発された。今回の事件から見えてくるものは何か。そして、加害者にならないためにはどうすればいいのだろうか。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.